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【国際】

イラン、核合意一部停止 米離脱に対抗 「核開発再開も」

8日、イランの首都テヘランで、閣議で話すロウハニ大統領=イラン大統領府提供、AP・共同

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 【カイロ=奥田哲平、ワシントン=金杉貴雄】イランのロウハニ大統領は八日、経済制裁解除と引き換えに核開発規制を盛り込んだ二〇一五年の核合意について、履行義務の一部を停止する方針を明らかにした。欧州などとの交渉が不調に終われば、核開発活動を本格的に再開するとけん制。昨年五月のトランプ米政権の核合意離脱への対抗措置で、米イランの緊張が一段と高まるのは確実だ。

 イラン国営メディアによるとロウハニ師は核合意について、現時点では離脱しない考えを示した。一方で、「国民の利益と治安を維持するため、核合意の枠内で一部の措置を停止する」と述べ、核合意で定められる濃縮ウランと重水の貯蔵量制限を順守しないと表明した。核合意では、イランが米国の義務不履行を認めた場合、規制の一部または全部を停止することができると定めている。

 さらに欧州との交渉で、米制裁を受ける原油取引と銀行決済分野を巡るイランの利益が六十日以内に確保されなければ、核兵器開発につながる高濃縮ウラン製造や重水炉開発の制限にも従わないという。米国を除く核合意当事国の英独仏中ロの五カ国に通知した。

 イランは核合意にとどまる条件として、合意で得られるはずだった経済的恩恵の補償を挙げてきた。だが米国がイラン産原油禁輸を含む経済制裁を復活させ、外国企業が相次ぎ撤退。経済低迷に陥ったイランは不満を募らせていた。

 一方、米国はイランへの圧力をさらに強める。「イランや代理勢力が中東の米軍への攻撃を準備しているとの明確な情報」(国防総省)に基づき、原子力空母やB52戦略爆撃機を中東地域に派遣した。米CNNは、イランが短距離弾道ミサイルをペルシャ湾の艦艇に移動させた可能性が高いと伝えた。ポンペオ米国務長官は七日、ドイツ訪問を取りやめ、予告なしでイラクを訪問。アブドルマハディ首相らと対応を協議した。

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