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【国際】

北朝鮮、米韓に揺さぶり 飛翔体発射 米国へ配慮の姿勢も

9日、韓国のソウル駅に設置されたテレビで、北朝鮮の飛翔体発射のニュースを見る市民=共同

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 【北京=城内康伸】北朝鮮が九日、五日ぶりに再び弾道ミサイルの可能性がある飛翔体(ひしょうたい)を発射した。二月の米朝首脳会談が事実上決裂した中、「正常な自衛的訓練」と主張しながら実際には軍事力強化を誇示。二枚舌を使い分けて、米韓から譲歩を引き出す狙いとみられる。ただ発射が続けば、対話ムードを著しく悪化させる恐れがあり、日米韓は難しい対応が迫られる。

 金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は四月下旬に行ったロシアのプーチン大統領との初会談で、「朝鮮半島の平和と安全は全面的に米側の態度に左右される」と述べ、トランプ米政権に対し、完全な核放棄を一気に求める方針の変更を求めた。

 北朝鮮が四日に行った飛翔体発射について、ポンペオ米国務長官は五日、米本土への脅威となる大陸間弾道ミサイル(ICBM)ではなかったと強調。米朝交渉継続に意欲をみせた。日本を訪れた米国務省のビーガン北朝鮮担当特別代表は七日、飛翔体発射を米朝交渉が進展しないことに対する「焦りの表れだ」との認識を示した。

 九日に発射されたのは短距離ミサイルと推定されており、北朝鮮が米朝交渉への決定的な影響を避ける範囲で挑発を重ねて緊張を高め、米韓を揺さぶる思惑がのぞく。

 正恩氏の党委員長就任三周年に当たる九日、労働党機関紙・労働新聞は社説で、同氏の業績をたたえる一方、核やミサイルなどの言葉は使わず、米国への配慮もみせた。

 北朝鮮は米韓軍事演習を続ける韓国の文在寅(ムンジェイン)政権への非難を強めており、正恩氏は「民族の利益を擁護する当事者になるべきだ」と強調する。韓国を射程に収める飛翔体の発射は、米韓の離反を図る狙いもありそうだ。

 

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