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【国際】

NPT勧告案 合意できず 準備委閉幕 核保有国が反発

 【ニューヨーク=赤川肇】二〇二〇年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた最終準備委員会は十日、会議の指針となる勧告がまとまらずに閉幕した。核兵器の廃絶を目的に一七年に採択された核兵器禁止条約への支持に触れた勧告案が示されたが、核不拡散を重視する核保有国と核軍縮を求める非保有国側の溝が埋まらず、合意に至らなかった。

 NPTは核の軍縮、不拡散、平和利用が三本柱。二週間にわたる最終準備委では核禁条約を支持する声が相次いだが、核保有国から「核禁条約は誤り」(ロシア)とあからさまな批判も上がった。核禁条約には核保有国のほか北大西洋条約機構(NATO)加盟国、日本などが反対している。

 準備委は「総意」で勧告を作成する努力義務がある。核禁条約に署名済みのマレーシア出身のサイード議長が示した勧告案は「核禁条約とNPTの相補性について締約国の支持が多いと認める」と記載。さらに「核兵器全面廃絶への核保有国の明確な約束」など過去のNPT合意を再確認する軍縮重視の内容が目立つ。

 勧告案は作業文書として会議に引き継がれるが、ウッド米軍縮大使は勧告案に対し「会議の基礎にはなり得ない」と強く反発した。

 再検討会議はNPTの運用状況を見直すためとして五年ごとに開催。次回は二〇年四月二十七〜五月二十二日にニューヨークであり、ウィーン国際機関アルゼンチン代表部のグロッシ大使が議長を務める。最終文書に至らず決裂した一五年の前回会議を踏まえ、史上初の二回連続決裂をどう回避し、NPT体制の維持、強化に向け新たな合意点を見いだせるかが問われる。

 

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