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【国際】

油送管攻撃「イラン介在」 親米サウジがイエメン空爆

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 【カイロ=奥田哲平】サウジアラビアの石油パイプライン(油送管)設備がイエメンの反政府武装勢力フーシ派に攻撃されたのを受け、サウジ主導のアラブ連合軍は十六日、報復としてイエメンの首都サヌアを空爆した。トランプ米政権の核合意離脱を巡って米イランの軍事的緊張が高まる中、サウジは攻撃の背後にイランが介在すると主張し、非難を強めている。

 ロイター通信によると、アラブ連合軍は「フーシ派の攻撃能力を無力化する」として九カ所の軍事施設を空爆したと説明。一方、フーシ派系テレビは、空爆が民家を直撃して子ども四人を含む六人が死亡し、五十人以上が負傷したと伝えた。

 イエメン内戦は、ハディ暫定政権の後ろ盾のサウジと、フーシ派を支えるイランの「代理戦争」。フーシ派は十四日の油送管攻撃について、内戦に介入するサウジへの報復と主張する一方、サルマン国王の息子ハリド国防副大臣は十六日、「イランの命令で実行された」と決め付けた。

 サウジの危機感が強いのは、日量五百万バレルを輸送する全長千二百キロの主要油送管が狙われたからだ。フーシ派は昨年七月に紅海上でサウジ船籍の石油タンカーをミサイル攻撃したが、今回はイエメン国境から八百キロ以上も離れた油送管設備に無人機で到達し、攻撃能力向上に衝撃が広がった。

 フーシ派はイランから武器提供を受けていると指摘される。対イラン強硬策で米国と足並みをそろえるサウジは、改めてイランの脅威を強調する狙いだ。ただ、泥沼化するイエメン内戦は十一日に国連仲介の部分停戦が発効したばかり。先鋭化する米イランの対立が波及すれば、人道危機が一段と深刻化する恐れがある。

 

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