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【国際】

再国民投票、議会へ提案方針 英首相に与野党反発

21日、ロンドンで記者会見するメイ英首相=ロイター・共同

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 【ロンドン=沢田千秋】英国の欧州連合(EU)離脱を巡り、メイ英首相は二十一日、再度の国民投票を議会に問う方針を発表した。EUと交わした離脱協定の実施法案を下院が支持した場合、国民投票を行うか採決にかける。野党労働党から譲歩を引き出すため最大限「妥協」した内容だが、野党は協定案審議後に辞任する意向を示しているメイ氏の後任への不信から、慎重姿勢を崩していない。また与党の強硬離脱派も反発を強めており、可決は見通せない状況だ。

 議会は本会議で協定案の審議を行った後、次の委員会審議に進むかどうか採決が行われる。メイ氏は、この採決の段階で可決されることを条件に、再度の国民投票を行うか議会に問うと提案した。英メディアは、再度の国民投票の質問内容には、協定案への賛否が含まれると予測する。

 EUとの離脱協定案はこれまで、三度にわたって議会で否決されてきた。本来、三月末だった離脱期日は十月末まで延期となり、メイ氏は二十一日のスピーチで「愛する仕事(首相職)をあきらめるとさえ提案した」「わずか三十人の議員が賛成していれば離脱できていた」と恨み節。最後まで反対した与党内約三十人の強硬離脱派の説得をあきらめ、野党・労働党との異例の協議を六週間続けたが、妥結には至らなかった。

 それでもメイ氏は、再度の国民投票に加えて、労働党が求めるEUの関税同盟残留についても議会採決を行うと提案。「これが離脱の最後のチャンス」「私は妥協した。今度はあなた方に妥協を求める」と迫った。

 労働党寄りの新提案に、与党の強硬離脱派は攻勢を強めている。ポスト・メイ氏に名乗りを上げるジョンソン前外相はツイッターに、再度の国民投票と関税同盟残留は「私たちのマニフェスト(政権公約)に真っ向から反する」と投稿。強硬離脱派の支持は見込めない情勢だ。

 労働党も、ジョンソン氏ら強硬離脱派が首相となった場合、メイ氏が今回打ち出した方針が履行されるか不透明だとして及び腰だ。コービン党首は「協定案はこれまで話し合った内容の焼き直し。根本的な変更はない」と突き放した。

 

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