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【国際】

突出するボルトン氏 北朝鮮政策 米大統領や韓国と溝

24日、東京で取材に応じるボルトン米大統領補佐官

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 【ソウル=中村彰宏】北朝鮮の短距離弾道ミサイル発射を巡り、北朝鮮の外務省報道官は二十七日、「国連安保理決議違反だ」と発言したボルトン米大統領補佐官(国家安全保障問題担当)を「安保破壊補佐官」と表現し、批判した。南北融和を進めたい韓国でも、大統領府当局者が同日、ミサイル発射を「気にしない」と静観する構えのトランプ米大統領と異なり、強硬姿勢が突出するボルトン氏に否定的な見方を示した。

 朝鮮中央通信によると、北朝鮮の報道官は、ボルトン氏の発言を「詭弁(きべん)だ」と批判。「このような人間の不良品は、一日も早く消えなければならない」と厳しく非難した。

 北朝鮮は四日と九日にミサイルを発射。日米の防衛当局は「短距離弾道ミサイル」と断定したが、北朝鮮は正常の軍事訓練と主張した。その上で、報道官は「だれかを狙った行動ではなく、周辺国家に脅威を与えてもいない」と強調。ボルトン氏については、一九九四年の米朝枠組み合意を壊したとして、「普通の人とは違う思考回路を持っているのは明白だ。平和と安全を破壊する安保破壊補佐官と呼ぶのがふさわしい」と批判した。

 開城(ケソン)工業団地の再開など南北の経済協力を進めたい韓国にとっても、ミサイル発射が国連決議違反となれば痛手となる。大統領府当局者は二十七日、ミサイルの詳細について「われわれの公式の立場は、韓米軍当局で分析中で変わりはない」と強調。「ボルトン氏がなぜそのような発言をしたのかは分からない」とした上で「総体的に見て判断する」と述べ、ボルトン氏の発言はトランプ政権の総意ではないとの認識を示した。

 ボルトン氏は、ブッシュ(子)政権で国務次官を務めた時以来、北朝鮮、イランなどは「ならず者国家」であり体制転換すべきだとの考えで一貫している。ある日本政府関係者は「強硬姿勢はトランプ氏への配慮ではなく、自らの信念に基づいている」と指摘。同関係者によると、ポンペオ米国務長官らが昨年、非核化を巡る北朝鮮との交渉で北朝鮮を刺激しないよう「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」(CVID)という表現を控えるようになっても「日本政府はそのまま使っても構わない」との立場を示したという。

 

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