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【国際】

オーストリア内閣不信任可決 クルツ首相、再起期す

 【ベルリン=近藤晶】オーストリアのクルツ首相は二十七日、国民議会(下院、百八十三議席)で内閣不信任案が可決されたことにより、退陣に追い込まれた。連立を組んでいた極右、自由党前党首の便宜供与疑惑に端を発した政局の混乱は、一層深まった。九月に前倒し総選挙が行われる予定だが、政治空白は避けられない。

 クルツ氏は不信任案可決後、「きょうは議会が決めたが、九月には国民が決めるだろう。それを楽しみにしている」と述べた。ファンデアベレン大統領が近く、総選挙まで政権を担う暫定首相を任命する。

 三十二歳のクルツ氏は前回二〇一七年の総選挙で勝利、第三党の自由党と連立で合意し首相に就任した。国民の人気が根強く、返り咲く可能性が高い。自身が率いる国民党は、二十六日の欧州議会選で議席を増やし、国内第一党の座を維持。野党側は、疑惑を巡る対応で混乱を招いたとしてクルツ氏の責任を追及した形だが、逆に国民の反発を招く恐れもある。

 内閣不信任案は二十七日、最大野党の社民党が提出し、連立を解消された自由党も賛成した。オーストリアで内閣不信任案が可決されたのは第二次大戦後初めてという。

 政局の混乱は、自由党前党首のシュトラッヘ氏に前回総選挙を巡る便宜供与疑惑が浮上したことが発端。シュトラッヘ氏は十八日に副首相と党首を辞任し、クルツ氏は自由党との連立を解消、前倒し総選挙を決めた。

 クルツ氏は疑惑の捜査を担当する自由党の内相も更迭し、反発した同党所属の閣僚が辞任するなど対立が深まっていた。

 

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