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【国際】

天安門 闘いの記録2000枚 元学生が撮影、没収免れる

軍の武力行使で負傷したとみられる男性を運ぶ人々=劉建さん提供

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 【北京=中沢穣】中国共産党政権が民主化デモを武力弾圧した一九八九年の天安門事件から六月四日で三十年になるのを前に、当時デモに参加した男性が、天安門広場などで至近距離で撮影した約二千枚の写真を米国の非政府組織(NGO)に寄贈し、本紙にも提供した。当時の様子を伝える貴重な資料といえる。 

 男性は三年前に米サンフランシスコに移住した劉建(りゅうけん)さん(51)。三十年前は北京服装学院の二年生だった。多くの学生が広場に集まり始めた同年四月十六日ごろから、人民解放軍がデモを武力鎮圧した六月四日までの約五十日間を撮影した。

 中国政府は事件後、関連する写真や映像を次々と没収していたため、フィルムは現像せず保存していた。渡米を機に二年前に初めて現像し、今年、米国のNGO「人道中国」に寄贈した。劉さんは「中国政府は事件の記憶を消そうとしている。歴史の目撃者として真相を伝えるべきだと思った」と話した。

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<天安門事件> 中国で1989年4月に死去した改革派指導者、胡耀邦(こ・ようほう)元共産党総書記の追悼を機に起きた学生らの民主化要求デモを、当局が武力弾圧した事件。党内の保守・長老派主導で北京に戒厳令が出され、軍が6月3日夜に制圧を開始、4日未明に中心部の天安門広場に突入し鎮圧した。当局は死者数を319人としているが、正確な数は不明。学生らに理解を示した趙紫陽(ちょう・しよう)党総書記(当時)は事件後失脚した。党・政府は事件を「政治風波(騒ぎ)」と位置付け、弾圧を正当化している。

 

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