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【国際】

中ロ、対米で連携アピール イランやインド取り込む 上海協力機構首脳会議

14日、キルギス・ビシケクであった上海協力機構首脳会議に出席した中国の習近平国家主席(左から3人目)やロシアのプーチン大統領(同5人目)ら=共同

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 【ビシケク=栗田晃】今月末に大阪で開かれる二十カ国・地域首脳会議(G20サミット)を前に、貿易や軍縮問題を巡り、ともに米国と対立する中国とロシアが連携を深めている。十四日に中央アジア・キルギスの首都ビシケクで開かれた、両国が主導する上海協力機構(SCO)首脳会議では、インドやイランなど地域大国の取り込みを図り、米国に対抗する姿勢を示した。

 「SCOはユーラシアの平和、安全保障、安定に大きく貢献している」。SCO加盟、準加盟の十二カ国の首脳が円卓を囲んだ席上、ロシアのプーチン大統領はそう強調した。中国の習近平国家主席は「開かれた多国間貿易を守る」と訴えた。

 採択した首脳宣言では、「一国主義、保護主義的な貿易を許容しない」「ミサイル防衛(MD)システムは世界の安定を損ねている」など、米国を意識した文言も並んだ。

 SCOは二〇〇一年、中国とロシア、中央アジア諸国が、テロ治安対策などで協調するために結成。参加国を拡大し、在中央アジアの外交筋は「対先進七カ国(G7)、対北大西洋条約機構(NATO)の対抗組織として発展していくか注目している」と話す。

 非欧米の連合をまとめる軸は、中ロの連携だ。今月上旬には習氏がロシアを訪問し、蜜月ぶりをアピール。習氏はプーチン氏について「最も親密で、信頼できる友人だ」と強調した。プーチン氏は「経済エゴだ」と米トランプ政権の貿易姿勢を厳しく批判し、援護射撃した。

 米国は今年二月、ロシアとの中距離核戦力(INF)廃棄条約の破棄を通告し、二一年に期限を迎える新戦略兵器削減条約(新START)の延長にも、立場を明確にしていない。中国は貿易問題で、ロシアは核軍縮で米国との重要な交渉が控え、接近に拍車をかける。ともにG20サミットで米国との首脳会談開催が検討される立場も共通する。

 中ロと米国の対立の影響は、国際問題にも及ぶ。国連安全保障理事会の常任理事国である中ロは、北朝鮮の段階的な非核化を支持し、ベネズエラの反米左翼、マドゥロ政権の後ろ盾となるなど米国と真っ向から対立し、事態を混迷化させている。東アジア情勢に詳しいカーネギー財団モスクワセンターのアレクサンドル・ガブエフ氏は「米国との対立の中、中ロは互いに必要とするものを提供し合える関係だ。ロシアは中国の『武器』になり、今後もその傾向は続くだろう」と指摘する。

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