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【国際】

モルシ元エジプト大統領急死 出廷中倒れる

死去したムハンマド・モルシ氏=AP・共同

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 【カイロ=奥田哲平】エジプトの国営メディアによると、ムハンマド・モルシ元大統領が十七日、首都カイロで自らが被告の裁判に出廷中に倒れ、搬送先の病院で死亡した。検察当局は遺体に外傷はないと発表。病死とみられる。六十七歳。二〇一三年の事実上の軍事クーデターで失脚して以来拘束されていた。

 モルシ氏は、一一年に旧ムバラク独裁体制を倒した民主化運動「アラブの春」を受け、一二年の民主選挙で大統領に就任。イスラム主義組織「ムスリム同胞団」を出身母体とし、イスラム色の強い政策を進め、経済を混乱させたとして国民の反発を招いた。

 支持者の脱獄に関与した罪や外国機関に情報漏えいしたスパイ罪など六件の罪で死刑判決や終身刑を受けていたが、国際社会は「政治的な投獄」と批判。一六年に一部に再審決定が出て審理が進められていた。家族は体調悪化を訴え、適切な治療を求めていた。

 クーデターを主導したシシ大統領はムスリム同胞団をテロ組織に指定し、徹底的に弾圧。多くのメンバーは国外に逃れ、一部は過激化した。同胞団はモルシ氏の死去について「当局は投薬や治療を受ける権利を妨げた」とする声明を出し、「本格的な殺人だ」と非難。支持者に葬儀に参集するよう呼び掛けており、治安機関との間で緊張が高まる恐れがある。同胞団を擁護するトルコのエルドアン大統領は死去を受け、モルシ氏を「殉教者」とたたえた。

 

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