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【国際】

タンカー攻撃、米が「新証拠」画像 イランは関与否定

米国防総省が公表した、タンカー「KOKUKACOURAGEOUS」から不発弾を取り除いた後のイラン革命防衛隊を写したとする写真=同省提供(共同)

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 【ワシントン=金杉貴雄、カイロ=奥田哲平】ホルムズ海峡近くであった日本などのタンカー二隻に対する攻撃を巡り、米国防総省は十七日、イランの関与を示したとする新たな写真を公表した。ただ、いずれもイランの犯行を裏付ける直接的な証拠とは言えず、イランは全面的に否定。国連が呼び掛ける独立調査が実施されないまま、互いの主張が真っ向から対立し、緊張が高まる事態に陥っている。

 米中央軍は「不発弾を取り外すには器材と技量が必要だ」とし、改めてイランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」が犯行の証拠を隠滅したと主張。シャナハン国防長官代行は十七日、「地域の米軍とその利益を脅かしている」と非難し、中東地域に新たに米軍約千人を増派すると発表した。

 新たな写真は、日本の海運会社「国華産業」が運航した「KOKUKA COURAGEOUS」に横付けされた小型ボートに戦闘服姿の約十人が乗り、不発弾を船体から取り外す様子としている。後日撮影した、回収作業で付いた手形や残された磁石などの写真も公表された。

 米軍が十三日に公開した映像に懐疑的な見方も出ていたため、鮮明なカラー写真で補強した形。攻撃があった前後の現場海域の状況を説明する資料も添付したが、ボートがどこに帰港したか明らかにしていない。

 タンカー二隻はアラブ首長国連邦(UAE)の沖合に停泊中で、今後は地元当局が被害状況の調査や積み荷を確認するが、国連などの独立機関による真相究明が図られるかは不明だ。

 米軍が追加増派を決めるなど軍事的緊張が高まる事態に、イランのロウハニ大統領は十八日、テレビ演説で「イランはいかなる国とも戦争しない」と強調。バゲリ軍参謀総長は十七日、タンカー攻撃の疑いについて「ペルシャ湾の石油輸出を止めたいなら、軍事力で公然と実行する。米国とは違って隠密作戦に頼ることはない」として、米国の自作自演と主張した。

 元エジプト軍士官学校長のザカリヤ・フセイン氏は「全ての証拠は米国からもたらされている。もし写真が事実なら、ボートの装備水準は高く統制されている。素早く爆発物を取り外せるのは訓練を積んでいる証拠だ。テロ組織にはできないだろう」と指摘した。

 

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