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【国際】

ジョージアデモ 高まる反ロ 関係悪化に拍車懸念

 【モスクワ=栗田晃】旧ソ連のジョージア(グルジア)の首都トビリシで、二十日に同国議会で開かれた国際会議の際に、断交関係にあるロシアの議員が議長席に座ったことをきっかけに大規模な抗議デモが起きている。地元メディアによると、ピーク時に市民約一万人が議会前に集まり、警察との衝突で約二百四十人が負傷した。ロシアは「反ロ感情を利用した挑発だ」と反発しており、関係悪化に拍車がかかりそうだ。

 両国は二〇〇八年に軍事衝突し、ロシアがジョージアの一部地域、南オセチア、アブハジアの分離独立を承認したことで断交状態が続いているが、ジョージアを訪問するロシア人観光客は近年、回復傾向にある。

 コバヒゼ議長が二十一日、辞職を表明し、混乱収拾を図ったが、市民の怒りは収まらず抗議行動は続行。ロシアのプーチン大統領は同日、ロシア国民に身の危険があるとして、七月上旬からジョージアへの航空便運航を一時停止する大統領令に署名した。

 問題となったのは二十日に開かれたキリスト教東方正教会の国際議連の会合。ロシア議員が議長席に座ってロシア語で発言すると、野党議員らが反発し、抗議デモに発展した。ズラビシビリ大統領は「ロシアは敵であり、占領国だが、社会の分裂はロシアを利するだけだ」とデモの沈静化を求めた。

 抗議の背景には、ジョージアの政治状況もある。サーカシビリ元大統領に対する強権批判を受け、ロシアとの対話に意欲を示す富豪のイワニシビリ氏が立ち上げた与党「ジョージアの夢」が二〇一二年に政権の座に就いたが、経済低迷や利権集中などへの国民の不満はくすぶる。現在はウクライナに住むサーカシビリ氏も政権打倒に向け、「路上に出るべきだ」とデモ参加を呼び掛けた。

 ジョージアの通信社「ニュースデイ」のオチナシビリ編集長は「対ロシアの形をとっているが、反政権運動でもある。抗議が続けば、野党側が議会解散を求める可能性もある」と推測した。

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