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【国際】

イラン、ウラン上限超過 貯蔵量 核合意に違反

 【カイロ=奥田哲平】イランのザリフ外相は一日、イランが二〇一五年の核合意で定められた低濃縮ウラン貯蔵上限(三百キログラム)を超えたと明らかにした。地元メディアが伝えた。イランはトランプ米政権が一方的に合意を離脱した後も順守してきたが、貯蔵量超過は初めて。米政権が「合意違反」とみなして反発するのは確実で、両国間の緊張が一段と高まる恐れがある。

 イランは経済制裁を科す米政権への対抗措置として、五月に履行義務の一部停止を表明。第一弾として低濃縮ウランの貯蔵上限を守らない方針を示した。七日以降に、濃縮度の上限3・67%を上回るウラン濃縮活動を再開する選択肢もあると警告している。

 ロイター通信によれば、国際原子力機関(IAEA)報道官も一日、貯蔵量が核合意の上限を超えたことを確認した。

 イランは欧州に対して核合意維持の条件として石油輸出や銀行取引を継続する経済支援策を要求。英独仏は先月二十八日に支援機関が稼働を始めたと表明。ただイランが要求する石油輸出の再開まで保証されなかったため、「要求を満たしていない」(ザリフ氏)として対応を協議していた。

 貯蔵上限の超過についてイランはあくまでも核合意の規定で認められた対抗措置の範囲内で、違反に当たらないと主張しており、直ちに核兵器開発に結び付くわけではない。外務省のムサビ報道官は一日、経済支援策の要求が満たされれば「元に戻すのは可能」と述べた。

 ウランは3%以上で原発用の核燃料になり、90%以上で核兵器に転用できる。核合意前のイランは20%の濃縮ウランを保有。核爆弾製造を決断してから実際の保有まで「二〜三カ月」の段階とされていたが、核開発規制で「一年以上」かかるようになった。

 

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