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【国際】

ギリシャ総選挙 中道右派が勝利 急進左派から政権奪回

8日、ギリシャの首都アテネで、首相就任の宣誓をする新民主主義党のミツォタキス党首(手前)=ロイター・共同

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 【パリ=竹田佳彦】債務危機から脱した後も経済低迷が続くギリシャで七日、国会(定数三〇〇)の総選挙が行われ、政府の経済政策への不満票の受け皿になった中道右派の最大野党・新民主主義党(ND)が単独過半数を獲得し、四年半ぶりに政権奪回を果たした。NDのキリアコス・ミツォタキス党首(51)は八日、首都アテネの大統領官邸で新首相への就任を宣誓。今後、組閣作業を本格化させる。

 政権与党の急進左派連合(SYRIZA)は大幅に議席を減らし、下野することになった。開票率99・9%時点の得票率はNDが39・8%で百五十八議席を得た。SYRIZAは31・5%で、百四十四から八十六議席に減らした。投票率は57・8%だった。

 欧州各地で極右勢力の伸長が続くが、移民排斥を唱える「黄金の夜明け」は議席獲得に届かなかった。二〇一七年以降、中東などからの移民流入が大幅に減少しており、主要な争点にならなかった影響とみられる。

 ミツォタキス氏は記者会見で、「ギリシャだけでなく欧州にとっても重要な勝利だ。大胆で詳細な改革を進める」と述べ、政権運営に意欲を見せた。父親は一九九〇〜九三年に首相を務めた故コンスタンティノス・ミツォタキス氏で、親子二代でギリシャのかじ取りを担うことになった。

 首相としてSYRIZAを率いたチプラス氏(44)は七日夜、ツイッターで敗北を認め「今後は強い野党として、人々の権利や弱者の声、われわれの価値を守るため戦う」と表明した。

 チプラス氏は二〇一五年、世界経済を揺るがしたギリシャ債務危機の最中に首相に就任し、財政再建に取り組んできた。一八年に欧州連合(EU)などによる金融支援が終了、危機終結が宣言されたが、その後も経済は低迷。同年の失業率は19・2%、とりわけ十五〜二十四歳の若者の失業率は39・9%と極めて高く、国民の間に不満が高まっていた。NDは減税による経済活性化策や、公共部門の大幅な民営化などを訴え、政権批判票を取り込んだ。

 総選挙は五月末の欧州議会選挙でNDに大敗したSYRIZAのチプラス氏が、秋の予定を三カ月前倒しして実施した。

 

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