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【国際】

ホルムズ海峡 報復か、英タンカー拿捕 イラン情勢緊迫

 【カイロ=奥田哲平、ロンドン=藤沢有哉、パリ=竹田佳彦】イランの精鋭軍事組織「革命防衛隊」は十九日、ペルシャ湾のホルムズ海峡で英国船籍のタンカーを拿捕(だほ)したと発表した。イラン国営メディアが伝えた。イランのタンカーが英国に拿捕されたことへの報復とみられ、英政府は英国船に当面の同海峡の航行回避を勧告。米国が有志連合の結成を呼び掛ける中、情勢はさらに緊迫しそうだ。

 英メディアによると、英政府は緊急事態に関する会議で対応を協議。政府報道官は「国際的な航行の自由への挑戦で容認できない。英国船籍の船に当面はホルムズ海峡に近寄らないよう助言した」と語った。

 ロイター通信によると、英国とともにイラン核合意に残る仏独もイランを非難。仏外務省などは二十日の声明で「湾岸地域での緊張緩和の妨げとなる。強い非難と、英国との完全な連帯を表明する」と強調した。

 拿捕されたタンカーは「ステナ・インペロ」で、英国の運航会社の発表では二十三人が乗船。サウジアラビアへ向かっていたが、ホルムズ海峡で十九日午後七時ごろ、所属不明の小型船とヘリコプターが接近。タンカーの航路が急にイラン方面の北方へ変わり、連絡が取れなくなった。

 イランのファルス通信によると、タンカーはバンダルアバス港に停泊し、地元海事当局が調査している。革命防衛隊は当初、拿捕の理由を、誤った航路通過など「国際的な航行規則を守らなかった」としたが、二十日に海事当局は「タンカーが漁船と衝突し、事故原因を調査する必要がある」と説明。英メディアによると、タンカー所有会社は「すべての航行の規則を守っていた」と主張している。

 ロイター通信によると、ホルムズ海峡ではこの拿捕の約四十分後、別の英会社が運航するリベリア船籍のタンカーも急にイラン領海に入った。同社の発表では、武装した何者かが一時乗り込んだが解放された。

 ハント英外相は二十日にツイッターで「イランは違法で、情勢を不安定化させる道を選んでいるのかもしれない」と訴え、「熟慮して断固とした対応をする」と強調。外交的手段での解決を模索している。

 英国は四日、英領ジブラルタル沖でイランの大型タンカーを拿捕。イランはタンカーの即時解放を求め、最高指導者ハメネイ師は十六日に「悪質な海賊行為を見過ごすわけにはいかない」と報復を示唆していた。

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