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【国際】

米政府「海洋の安全確保」強調 有志連合構想説明で

 【ワシントン=金杉貴雄】米政府は十九日、中東・イラン沖のホルムズ海峡などで民間船舶を守る米国主導の有志連合構想「海洋安全保障イニシアチブ」の概要を日本など六十カ国以上の外交団に説明した。参加国を増やすため「海洋の安全確保」を強調するが、イランは圧力強化の狙いがあるとみて反発。各国は米イランの二国間対立に巻き込まれる懸念もあり、難しい判断を迫られる。

 構想の説明はワシントンの国務省内で非公開で行われた。艦船派遣などの呼び掛けがあったとみられる。日本からも在米日本大使館の市川恵一政務公使らが出席。市川氏は会合後、記者団に「東京にきちんと報告する」とだけ語った。二十五日に米中央軍司令部がある南部フロリダ州タンパで追加会合が開かれる。

 ロイター通信によると、米政府の提案に、欧州諸国の一部から「攻撃抑止よりも軍事的緊張を高める」と懸念が出ているという。

 国防総省のホイールバーガー次官補代理はロイターに「対イランの軍事連合でなく、海域の監視能力向上が目標だ」と強調。「参加国が自国船舶を護衛したいと判断した時に支援できる情報共有の枠組み」を提供したいとし、参加国の貢献として「狭い海域で機敏に航行できる小型の監視船があると助かる」と答えた。

 国務省も声明で「ホルムズ海峡の航行の自由確保」を主張。「多国間協力が必要だ」と理解を求めた。

 イランは日本や英独仏などに不参加を促している。岩屋毅防衛相は「自衛隊派遣は考えていない」とするが、菅義偉官房長官は「状況に応じて適切に対応したい」などとするにとどめている。

<有志連合> 法的拘束力のある国連安全保障理事会の決議などを経ず、共通の目的を持つ国々が共同で独自の軍事行動などを起こす際の呼称。2003年のイラク戦争開戦前、武力行使の是非を巡って安保理の対立が解けなかったため、当時のブッシュ米政権が英国などと共にイラク攻撃に踏み切ったのが代表的。シリアでは過激派組織「イスラム国」(IS)の掃討を行う米軍主導の有志連合が14年から空爆を開始。アフリカ東部ソマリア沖アデン湾には、日本などが海賊対処活動を行う多国籍部隊を展開している。 (共同)

 

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