東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 7月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

「大義のため命ささげた」 核軍縮に尽力 IAEA天野氏追悼

 【ウィーン=共同】「大義にささげてくれた、あなたの命に感謝します」−。病を抱えながら、核拡散防止や放射線医療の普及など国際原子力機関(IAEA)トップの任に当たり続けた天野之弥(あまのゆきや)事務局長(72)の死去が発表された二十二日、ウィーンのIAEA本部の記帳台には、天野氏を惜しむメッセージがあふれた。

 天野氏の健康不安が表面化したのは昨年九月。医療措置後の療養を理由に年次総会などを欠席する異例の事態となり、翌月末に復帰。その後は毅然(きぜん)と職務をこなしていたものの、やつれたような姿に病の重さが垣間見える状態が続いていた。

 ある記帳は「あなたを失って核軍縮の動きは非常に脆弱(ぜいじゃく)になってしまった」と悼みつつ、IAEAの使命に命をささげた天野氏への感謝をつづった。IAEA幹部は「あなたが築き上げた平和を胸に、お休みください」と労をねぎらった。

 アフリカや中南米、東南アジアでは、社会の発展に伴い感染症などの対応が改善され、がんによる死が急増すると予測されている。だが高価な放射線医療機器などは国に一つしかないような例もあり、天野氏はインフラ整備に注力した。

 「がん患者への親切と支援を忘れません。私たちは、あなたを忘れません」。ケニアの原子力当局者は国民を代表して感謝を記し、天野氏の業績をたたえていた。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報