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【国際】

「米、世界の安定に損害」 中国4年ぶり国防白書

 【北京=中沢穣】中国政府は二十四日、約四年ぶりに「新時代の中国の国防」と題した国防白書を発表した。米国を名指しして「単独主義を強めて大国間競争を加速させており、世界の安定に損害を与えている」と批判した。台湾が独立を志向する動きを強く警戒し、「敵対的な対抗を強めており、台湾海峡の安定にとって最大かつ現実的な脅威だ」と指摘した。

 白書は中国が直面するリスクとして、独立志向を強める台湾の与党民進党を真っ先に挙げ、「中国の領土は一寸たりとも分裂させない。武力使用の選択肢は放棄はしない」と強調した。

 チベット自治区や新疆ウイグル自治区の「分裂勢力」も国家の安全と社会の安定に脅威を与えていると主張。二〇一四年以来、新疆ウイグル自治区で約一万三千人のテロ要員を拘束したことを盛り込んだ。

 日本に対しても「『戦後体制』の突破を図り、軍事的な外向性を強めている」と指摘した。中国軍が沖縄県・尖閣諸島の周辺で艦船を定期的に航行させていることについては「法に基づいて国家主権を行使した」と正当性を主張した。

 また、現在の国際情勢について米国やロシア、日本などを挙げて「軍事競争が日ごとに激しくなっている」と指摘。人工知能(AI)やビッグデータなどの科学技術の応用によって軍事競争が歴史的な変化に直面していると分析した。一方で「中国の軍事改革は大きく進展したが、世界の先進軍事の水準とはまだ距離がある」との認識を示した。

 中国の国防白書は一九九八年からおおむね二年に一度のペースで発表されていた。

 二〇一五年五月以降は発表が見送られていたが、同年十一月に始まった軍改革が一段落したため、新たな白書の発表に踏み切ったとみられる。

 

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