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【国際】

「英米第一主義」予測不能? 「英のトランプ」ジョンソン首相就任

 【ロンドン=沢田千秋】英国の首相に就いたジョンソン氏は、欧州連合(EU)を敵視し、自国の復権を唱える姿勢から「英国のトランプ」と表される。アングロサクソン系の英米同盟は、大西洋を挟んで「特別な関係」とされてきた。自国第一主義でつながる両首脳の蜜月は、国際情勢にどう影響するのか。

 「ボリス・ジョンソンの新首相就任おめでとう。彼は偉大になる」。トランプ米大統領はジョンソン氏の党首選勝利の直後、ツイッターに投稿した。英紙テレグラフによると、公式な二人の出会いは、ジョンソン氏が外相だった二〇一七年九月の国連総会。以来、親交を温めた。

 昨年六月、ジョンソン氏が「トランプ氏は狂気の中に方法論がある。EU離脱を担うと想像したら、むちゃくちゃでも、どうにか結果を出しそうだ」と話す録音が流出。トランプ氏も今年五月、英紙サンで、メイ前首相の離脱方針を批判し「ボリスはとてもいい。彼はすばらしい。彼が好きだ。ずっと好きだった」と「告白」している。

 王立国際問題研究所(ロンドン)のレズリー・ビンジャムリ氏(米国研究)は、二人の共通点を「グローバリズム、多文化主義に取り残されたと感じる人々や国粋主義者の感情に訴えかけ、国家の再団結を呼び掛けている点」と話す。

 さらに「二人は旧来の慣習への軽蔑と社会規範の軽視という意識を共有し、自分たちの台本に従う」と評論。「緻密で粘り強い交渉も無価値とみなしているため、彼らの行動は予測不能。(英米との)外交は厳しいものになる」とみる。

 国家主義の復権を呼び掛ける両首脳とEUとの対立は深化が予測されるが、一枚岩ではない。今月、英国とイラン双方が、相手国の石油タンカーを拿捕(だほ)したことについて、ジョンソン氏は党首選の最中「イランは容易に交渉できる国ではないが、問題は外交によって解決されるべきだ。米国が軍事行動に出たら支持するか、答えはノーだ」と明言した。

 ビンジャムリ氏は「ジョンソン氏はイートン校を出て教養があるエリート。わざと、ぞんざいな振る舞いをするが、トランプ氏のような反グローバリストではない。英国の国際社会での役割について現実を見ている」と分析。ジョンソン氏が無条件でトランプ氏に追従する可能性は否定した。

 

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