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【国際】

モスクワ抗議デモ 1300人超を一時拘束 市議選で野党系候補排除

 【モスクワ=栗田晃】九月のモスクワ市議会選挙に、プーチン政権に批判的な野党系候補が立候補を拒否されたことに対する抗議デモが二十七日、モスクワで行われ、人権団体によると、治安当局が千三百人以上を一時拘束した。参加者に負傷者も出ている。野党側は立候補が認められるまで抗議を続ける方針。批判の矛先はプーチン大統領に近いソビャーニン市長に向かっており政権は抗議行動拡大に警戒感を高めている。

 デモは、市議選で立候補に必要な署名の一部を選管側に無効とされ、候補者登録を拒否された野党系候補らが呼び掛けた。「だまされるのはうんざりだ」「私たちが選ぶ」などのプラカードを手にした若者ら数千人が、モスクワ市庁舎から市内中心部の通りを練り歩いた。市側は集会開催を許可せず、治安当局が参加者を次々と拘束した。

 二十日には市側が許可した抗議集会が開かれ、約二万人が集まった。昨年の大統領選に立候補を却下された野党指導者のナバリヌイ氏も参加し、抗議運動の継続を訴えた。独立系メディアは、政治的な抗議集会としては下院選の不正疑惑に対する批判が高まった二〇一一〜一二年以降では、最大級だったと伝えた。

 野党側は全候補者の登録を要求したが選管側が拒否したため、二十七日も無許可のデモを強行した。

 モスクワ市議選は従来、市民の関心が低い。抗議デモが盛り上がりを見せたのは、野党系候補が軒並み排除されたことに加え、最近の抗議運動が一定の成果を得たことも背景にある。六月には独立系メディア記者が薬物密売容疑で逮捕された違法捜査に抗議が広がり当局側は記者を解放。中部エカテリンブルクでも五月、政権と近いキリスト教ロシア正教会の教会建設計画に市民が抗議し、当局は当初の予定地を見直した。

 プーチン氏の支持率が下落傾向にある中、政権側も社会問題では市民の要望を受け入れ、一定の「ガス抜き」を図っているとみられる。ただ市議選という政治的テーマでは譲歩は難しいとみられ、今後、抗議が続けば「選挙妨害」を理由により強権的な手法で抑え込みにかかる可能性もある。

 

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