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【国際】

中国、台湾への個人旅行停止 蔡政権を経済面で締め上げ

 【北京=中沢穣】中国文化観光省は三十一日、八月一日から台湾への個人旅行を停止すると発表した。「現在の両岸(中台)関係のため」と説明しており、独立志向の強い台湾の蔡英文(さいえいぶん)政権を経済面から締め付ける狙いとみられる。中国政府は今週、台湾に近い二カ所の海域で軍事演習を行うなど台湾への圧力を強めている。

 中国から台湾への個人旅行は、これまで北京や上海など四十七都市の住民だけが許可を申請できたが、八月一日から許可が全面的に停止される。団体旅行や専門家の訪問などは今後も継続されるとみられる。

 台湾側の統計によると、大陸から台湾への訪問者数は蔡政権が発足した二〇一六年から大幅に減少したが、今年は回復傾向にあった。今年上半期には百六十七万人(前年同期比28%増)が大陸から台湾を訪れ、このうち個人旅行は約六十三万人を占めていた。今回の措置は、大陸からの旅行客に依存する台湾の観光業への大きな打撃となる。

 一方、中国政府は、七月二十八日から台湾の約六百キロ北にある浙江省沖の東シナ海と、同二十九日から台湾海峡南側の南シナ海に臨む広東省沿岸で、それぞれ軍事演習を行うためとして船舶の航行を禁じる通知を出した。来年一月の総統選で再選を目指す蔡氏に加え、台湾への関与を強めている米国をけん制する狙いがあるとみられる。

 蔡氏は七月の中米歴訪の際に米ニューヨークに立ち寄り、講演で中国政府を強く批判した。米国は台湾への武器売却を承認したほか、米海軍の艦船がたびたび台湾海峡を通過している。中国政府は台湾の独立を目指す動きへの警戒感をあらわにしており、人民解放軍の機関紙、解放軍報は三十一日、「中国軍は祖国統一を守るために一切の代償を惜しまない」とする評論を掲載した。

 

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