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【国際】

ASEAN「行動規範」策定歓迎も 南シナ海「懸念」去らず

31日、バンコクでASEANと中国の外相会議で記念写真に納まる中国の王毅国務委員兼外相(中央)と各国外相ら=共同

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 【バンコク=北川成史】東南アジア諸国連合(ASEAN)は三十一日、バンコクで外相会議を開き、中国が軍事拠点化を進める南シナ海情勢などを議論した。共同声明では一部の加盟国と中国との領有権争いが続く南シナ海問題への「懸念」に触れつつ、紛争回避に向けた「行動規範」の策定作業を歓迎。同日開かれたASEANと中国の外相会議で、中国の王毅(おうき)外相は行動規範について、たたき台の最初の読み合わせを終えたと発表した。

 中国は二〇二一年までの行動規範策定を目標としており、王外相は「大きな一歩」と強調した。

 行動規範については、中国が難色を示す法的拘束力を持たせられるかが焦点。中国は米国などの関与を避けるため、関係国の合意のない域外国との共同軍事演習を禁ずる条項を盛り込むよう模索している。

 ASEAN外相会議の共同声明は、南シナ海情勢について、中国による人工島造成などを念頭に「何人かの外相から懸念が表明された」と従来程度の表現にとどめたものの、海域では最近、緊張感が増している。

 フィリピン政府は三十一日、南沙(英語名スプラトリー)諸島内で実効支配するパグアサ島付近に百十三隻の中国船がいたなどとして、外交ルートを通じて中国に抗議したと発表した。

 七月十九日にはベトナム外務省が、ベトナムの排他的経済水域(EEZ)で、中国の調査船が違法に活動したと抗議する声明を発表。一帯はベトナムが天然ガスなど資源開発している海域だった。今後の動向によっては、行動規範策定に影響を与える可能性が漂う。

<南シナ海問題> 南シナ海での主権や権益を巡り中国やベトナム、フィリピンなどが争っている問題。中国は独自の境界線「九段線」を主張し、岩礁などを埋め立てた人工島に港や滑走路、レーダー施設を建設して軍事拠点化を進めている。国連海洋法条約に基づく仲裁裁判所は2016年7月、中国の主権主張を退ける判断を示したが、中国は無視。米国は南シナ海に軍艦を派遣する「航行の自由」作戦で中国をけん制している。 (バンコク・共同)

 

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