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【国際】

「新たな軍拡競争生む」中距離核条約きょう失効 ゴルバチョフ氏、本紙に懸念表明

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 【モスクワ=栗田晃】史上初めて特定分野の核兵器の全廃を規定し、東西冷戦を終結に導いた米ロの中距離核戦力(INF)廃棄条約は二日(日本時間同日午後)、失効する。一九八七年に当時のソ連共産党書記長として条約に調印したミハイル・ゴルバチョフ氏(88)=写真=が本紙にコメントを寄せ、「条約の失効は深刻な懸念を呼び起こす。新たな軍拡競争、予測できない国際情勢が生み出される」と憂慮した。

 INF条約に従い、米ソは地上配備の短・中距離核ミサイル(射程五百〜五千五百キロ)を全廃した。しかし米トランプ政権は、ロシアが条約違反のミサイル開発を続けたことを理由に、今年二月に条約の破棄をロシアに通告。ロシアは違反を否定して条約存続の協議は進まず、規定の六カ月がたったことで失効することになった。

 ゴルバチョフ氏は、国内の軍部などの反対を抑えてレーガン米大統領(当時)とともに核軍縮の道へと踏み出したほか、ソ連が崩壊して政治の第一線を退いてからも「核なき世界」の実現を訴えてきた。それだけに「三十年以上続いたINF廃棄条約は世界の安全保障を支え、核兵器の管理体制を維持させてきた」と自負をのぞかせた。

 米ロに加え中国も核戦力誇示に回帰する不安定な国際情勢を受け、「INF廃棄条約の否定は、全世界の安全保障を根底から破壊するだけだ」と強く警告した。

 

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