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【国際】

伊連立政権 崩壊の危機 同盟が不信任案 10月にも総選挙か

 【パリ=竹田佳彦】イタリアの極右政党「同盟」を率いるサルビーニ副首相兼内相は八日、連立政権を組むポピュリズム(大衆迎合主義)政党「五つ星運動」との対立激化で関係の修復が不可能になったとして、早期の解散総選挙を求める声明を発表した。早ければ十月中旬にも総選挙を実施する可能性がある。

 サルビーニ氏は声明で「反対ばかりの勢力と動いても無駄だ。国民は確実性と、機能する政府を求めている」と強調。同盟は九日、五つ星に近いとされるコンテ首相への不信任案を提出し、夏季休会中の国会招集を求めた。伊上院は十二日に対応を協議する。

 世論調査によると同盟の支持率は40%近く、選挙になれば第一党になる可能性が高い。選挙運動を開始したサルビーニ氏は「国民が力を与えてくれれば、首相になる」と野心を見せた。

 一方、コンテ氏は「政治的危機をもたらすのは内相の仕事ではない」と批判。五つ星党首のディマイオ副首相も「自分の利益ばかり考えている」と述べた。

 税制改革や難民対策で対立してきた両党の関係は、伊トリノと仏リヨンを結ぶ高速鉄道計画でその亀裂が決定的になった。伊北部に支持基盤がある同盟は計画の推進を求めたが、環境派の議員が多い五つ星は反対の動議を提出して強硬に抵抗。結局、七日の上院で動議は反対多数で否決され、事業継続が決まった。

 ただ、総選挙が想定される十月中旬は二〇二〇年予算の編成時期にあたり、解散権を持つマッタレッラ大統領は消極的とされる。政治コンサルのウォルファンゴ・ピッコリ氏は、ロイター通信に「年内の解散総選挙につながる公算は小さい。内閣改造で落ち着く可能性が高い」との見方を示した。

 連立政権は一八年三月の総選挙を受けて発足。単独過半数を得る勢力がなく、得票率が32%の五つ星と17%の同盟が組んだが、今年五月の欧州議会選挙で立場が逆転。同盟は得票率が34%に上がったのに対し、五つ星は17%と低迷した。

 

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