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【国際】

G7 厳戒のリゾート 仏ビアリッツ ビーチ閉鎖・中心部進入に許可証

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 【ビアリッツ=沢田千秋、竹田佳彦】先進七カ国首脳会議(G7サミット)は、二十四日からフランス南西部のビーチリゾート、ビアリッツで始まる。欧州随一のサーフタウンであり、海と砂浜の美しさから「大西洋の宝石」の異名を取るが、各国首脳の到着を前に中心部やビーチは閉鎖されるなど厳戒態勢が敷かれ、通りから人が、海からサーファーが消えた。

 ビアリッツ観光協会によると、一九五七年、米国人が欧州で初めて、この地にサーフィンを持ち込んだ。欧州サーフィン発祥の地は、大西洋からのうねりがダイレクトに届き、遠浅の海に幾重にも帯状の波を作る。夏は小ぶりなサイズながらいい波が現れるため、ロングボードの世界大会も開かれている。

 G7の会場「ホテル・デュ・パレ・ビアリッツ」は、偉大な浜を意味する「グラン・プラージュ」に面して立つ。二十三日朝、この浜は立ち入り禁止となり、街の中心部は許可証なしには進入できなくなった。

 グラン・プラージュは無人となり、岬を挟んで南側で警備区域外のバスク海岸にサーファーが集まった。パリ在住の経営コンサルタント、ティエディー・コットさん(55)はグラン・プラージュ沿いに別荘を持つが、二十分歩いてバスク海岸まで来た。「荷物を引っ張って別荘に入るのも、買い物するのも一苦労。まあ、テロが起きずに終わってくれればいい」と苦笑い。

 バスク海岸のサーフショップ「ラグーンディ」のエマヌエル・バルガスさん(40)は「いつもより客が少ない。グラン・プラージュでサーフィンできず、中心部で食事もできず、文句は出ている」と話す。それでも、「気候変動など環境問題に興味がある。G7での成果に期待したい」という。

 警備区域内では、自動小銃を持つ警察官が街角に立ち、自転車や大型バイクの部隊が頻繁に行き交う。区域内に入るには、住民でも許可証が必要。二十三日朝、許可証を得ようと地元の小学校に長蛇の列ができ、発行には四時間を要した。男性職員は「システムが複雑過ぎて、事前に送られた書類がどこにあるのか分からない」とてんてこ舞い。

 新聞販売店を営むオフェリ・サバノスキさん(34)は「配達のため五月に事前申請したのに、資料が見つからないと言われ、あきれている。G7では今のところ、損ばかり。せめて、ビアリッツの名が知れて観光客が増えれば」と願った。

 

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