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【国際】

米「文政権の思い違い」 軍事情報協定破棄いら立ち

 【ワシントン=金杉貴雄】米トランプ政権は、韓国による日本との軍事情報包括保護協定(GSOMIA)破棄決定にいら立ちを募らせている。国務省当局者は「文在寅(ムンジェイン)政権の重大な思い違い」と指摘。二十四日にも北朝鮮が飛翔(ひしょう)体を発射する中、決定は米国と対立する中国や北朝鮮を利すると懸念している。

 韓国政府は二十三日の記者会見で、協定破棄について「米韓両国の間で非常に緊密に協議した」と主張。だが、米国務省当局者は韓国に対し「北東アジアの深刻な安全保障問題への、文在寅政権の重大な思い違いを示すことになると繰り返し伝えてきた」と明かし、認識に大きな差があることを示した。

 米政府内には「協定が継続されれば日韓関係も改善していく」と希望的な観測もあっただけに、破棄決定には驚きが広がっている。

 日韓両国の対立で東アジアにおける米主導の同盟体制が揺らげば、対北朝鮮だけでなく、米国が大国間競争の相手と位置付ける対中国でも影響が大きいとの見方が出ている。米メディアにも「最大の勝者は中国」との論評がある。

 北朝鮮による短距離弾道ミサイルとみられる飛翔体の発射について、トランプ米大統領は今月十日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長から受け取った手紙に、二十日まで行われていた米韓軍事演習が終われば発射は止まるとの見通しが示されていた、と説明していた。だが、北朝鮮は二十四日にも発射し、日韓対立の混乱を突いた可能性もある。

 トランプ氏は先進七カ国首脳会議(G7サミット)への出発前、記者団から「(演習終了後の飛翔体発射で)金氏は信頼を損ねたか」と問われ、「そう思わない。彼はミサイルのテストが好きだ」と強弁。続けて「われわれも大きなミサイルの発射実験をこないだ行った」と述べた。

 一方で、トランプ氏は日韓関係への関心は薄いとみられ、GSOMIA破棄決定に部下の米高官らが失望や懸念を表明したのとは裏腹に、自身は「韓国で何が起きるか見てみよう」とのみ語り、具体的な評価はしなかった。

 

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