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【国際】

G7 首脳宣言なく閉幕 主要国の影響力低下懸念

 【ビアリッツ=竹田佳彦】仏南西部ビアリッツで開かれた先進七カ国首脳会議(G7サミット)は二十六日、三日間の討議を終え閉幕し、イラン情勢や大規模デモが続く香港を巡る議論をまとめた簡潔な総括文書をまとめた。首脳間の対立を受けて包括的な内容を盛り込む従来型の首脳宣言は断念、自由や民主主義を共有し国際秩序をけん引してきた主要国の影響力低下が懸念される。

 西村康稔副長官によると、文書はイランや通商、香港、ウクライナ、リビア情勢の五項目の議論をまとめたもの。各国首脳は大規模な抗議行動が続く香港情勢で、中国による武力介入に対して憂慮を表明した。香港の繁栄のため、一国二制度が大事という点でおおむね一致したという。

 閉幕後の記者会見で、議長国フランスのマクロン大統領は、トランプ米大統領とイランのロウハニ大統領の会談実現を目指すと述べた。

 核合意の存続を巡り欧米が対立する主要課題のイラン情勢では、対立解消へ踏み込んだ成果はなく「核保有は認めない。地域の平和と安定を守る」ことで各国首脳が一致するにとどまった。二日目の討議では、各国首脳が巨大IT企業の税逃れを防ぐ「デジタル課税」の重要性を確認。ロイター通信によると、同問題で対立する米仏両政府が妥協案で合意した。

 最終日の二十六日は、気候変動や海洋プラスチックごみ対策、生物多様性を議論。G7への復帰で米欧間で溝があるロシア情勢の議論は一切非公表で、G7サミットでの対立隠しとも言える対応をとった。

 安全保障や世界経済を巡り米国第一主義のトランプ氏と欧州側の対立を背景に、マクロン氏は開催前に「今回はやり方を変える」と表明。全体の議論を包括する共同宣言にはこだわらない姿勢を示していた。

 

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