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【国際】

G7土壇場で総括文書 香港情勢・通商など1ページ 首脳会議閉幕

26日、フランス・ビアリッツで、G7サミット閉幕後の記者会見で合意文書を持つフランスのマクロン大統領=AP・共同

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 【ビアリッツ=竹田佳彦、沢田千秋】仏南西部ビアリッツで開かれた先進七カ国首脳会議(G7サミット)は二十六日、三日間の討議を終えて閉幕し、各国が一致した点をまとめた一ページの総括文書を発表した。トランプ米大統領と欧州など各国間の対立を反映して、今後の国際秩序を方向づける包括的な内容を盛り込んだ従来型の首脳宣言は断念し、G7の機能不全を裏付けた。

 文書には貿易通商、イラン、ウクライナ、リビア、香港の五項目について首脳らの合意事項を列挙した。

 「逃亡犯条例改正案」を巡り、大規模な抗議行動が続く香港情勢では、中国による武力介入に憂慮を示し、一国二制度の重要性を指摘。「G7は(香港の高度な自治を保障した)一九八四年の中英共同宣言をあらためて確認し、暴力回避を促す」と表明した。

 ウクライナ東部の紛争解決へ、ロシアと独仏を加えた四カ国による会談を九月に開くことも決めた。

 サミットでは、巨大IT企業の税逃れを防ぐ「デジタル課税」の重要性も確認。新ルール導入で対立する米仏両政府が妥協案で合意した。大規模森林火災が続くアマゾンの支援でも各国首脳が一致した。

 イラン情勢や通商関係で米国と欧州および欧州内での対立を受けて、マクロン仏大統領は今回、包括的な首脳宣言は作成しない方針を当初から表明した。

 最終的に作成した総括文書は「首脳宣言」と題したが、議論内容の列挙に終始。トランプ氏が離脱を表明したパリ協定など気候変動対策の項目もなかった。

◆総括文書の要旨

 ▽前文

 一、G7首脳は強い結束と前向きな討議が行われたことを強調したい。首脳らは次の点で合意した。

 ▽通商

 一、開かれた、公平な世界貿易と世界経済の安定維持に取り組む。

 一、知的財産保護に関する有効性を高め、より迅速に紛争を解決するため、世界貿易機関(WTO)の抜本改革を望む。

 一、二〇二〇年に国際税制を現代化する合意を経済協力開発機構(OECD)の枠組みで見いだすよう約束する。

 ▽イラン

 一、イランの核保有を阻止し、(中東)地域の平和と安定を促進する。

 ▽ウクライナ

 一、仏独両国は数週間内に、ロシア、ウクライナと首脳会談を行う。

 ▽リビア

 一、(内戦)全当事者と地域の関係国を集めた国際会議開催を求める。

 ▽香港

 一、(中国返還後の香港に高度な自治を約束した)一九八四年の中英共同宣言の重要性を再確認し、暴力回避を呼び掛ける。 (共同)

 

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