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【国際】

英政府が最悪シナリオ 食品高騰、薬が不足…闇市、治安も悪化

 【ロンドン=沢田千秋】英政府は十一日、欧州連合(EU)との間で協定案がないまま離脱する「合意なき離脱」で想定される最悪のシナリオをまとめた文書を公表した。英紙タイムズが八月に文書の内容を報じ、英下院が閉会直前の今月九日、政府に公表を求める動議を可決したことを受けての措置。野党は文書を巡る議論のため、議会再開を求めている。

 政府は合意なき離脱への対応を「イエローハンマー作戦」と名付け、八月二日付で六ページの文書にまとめた。

 文書によると、英南部ドーバーなど英海峡から欧州大陸へ渡る街が少なくとも三カ月にわたり混乱。輸送トラックの長蛇の列が発生し、生鮮食品の供給が不足。食品や燃料、電気の価格高騰が低所得者層を直撃する、としている。

 また物流の停滞により六カ月間、薬品の供給が影響を受ける。各地で抗議活動が起き、闇市が立ち上がり、治安の悪化も予想。英EU両海域では、漁船の違法操業が行われ、衝突が起き得るという。

 英BBC放送によると、ウォレス国防相は「政府はリスク軽減のため多くの対策を講じている。この文書は、政府が何の対策も講じなかった場合の想定で、近く更新版が公表される」と弁明。

 最大野党・労働党のスターマー議員は「文書を精査し、合意なき離脱を止めるため」として、ジョンソン首相が閉会を決めた議会の再開を改めて求めた。

 

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