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【国際】

香港 親中派と反政府派衝突

 【香港=坪井千隼】「逃亡犯条例」改正案を発端とした抗議デモが続く香港で十四日、香港警察を支持する親中派と、反政府派の市民との間で衝突が起きた。激しい口論の末にもみあいになり、警察に複数人が拘束された。けが人が出たという。

 衝突が起きたのは、九竜地区のショッピングモール。中国国旗を持つ数百人が集まり、中国国歌を合唱し香港警察への支持をアピール。

 香港メディアによると、親中派は反政府派を「暴徒」と非難し、「警察がんばれ」と声を上げ、反政府派は「中国の犬。大陸に帰れ」とののしり、乱闘騒ぎになったという。

◆デモ参加中高生「父が警官でも良心に従う」

 【香港=坪井千隼】「逃亡犯条例」改正案を発端にした香港の大規模抗議デモは、収束の兆しが見えない。林鄭月娥(りんていげつが)行政長官が改正案の正式撤回を表明したが抗議活動は収まらず、焦点は警察官による暴力行為への反発や民主化要求に移ってきている。反発の声は十代の学生たちにも広がり、授業のボイコットへと波及。十四日、香港の中心市街地であった中高生主催の抗議イベントで、少年少女たちの思いを聞いた。

 「香港の未来は私たちが守る。父親のことは関係ない」。警察官の父親を持つが、抗議デモに何度も参加しているという女子中学生(13)は、こう言い切った。

 父親の担当は麻薬取り締まりで、抗議デモの取り締まりとは直接の関わりはない。だがテレビで過激な抗議デモの映像が流れた際には、「暴力をふるうデモ隊はとんでもない」とこぼした。「警察も暴力をふるっている」と反論すると、口論になった。

 六月にデモが始まって以来、家庭で政治の話題はタブーに。だが一方で父親は娘の意思を尊重し、デモへの参加を表立っては反対しないという。「警察官として、父の立場も理解できる。今でも父のことは好きだけど、私は私の良心に従い、正しいと思うことを続ける」と語った。

 「破壊行為は、悪いことだと分かっているけど、警察の暴力で市民が血を流している。対抗するには仕方がない」と話すのは、デモに参加して道路沿いのフェンスを壊した男子高校生(15)。以前はゲームやサッカーが好きな普通の高校生だったが、デモが始まり生活は一変。週末のたびに、デモや抗議集会に加わり、最近は授業をボイコットして抗議活動に参加することも少なくない。

 当初は穏健なデモに参加していたが、仲間が警察官に殴られてけがをしたことで、考え方が変わった。マスクで顔を隠し、デモの最前線へ。仲間を守るため、フェンスなどをかき集めバリケードを作る。

 「子どもは将来のために勉強しろ。政治に関わるな」という大人たちの声には、こう反発する。「このままだと、香港が香港でなくなる。将来のことよりも、今が大切なんだ」

 

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