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【国際】

「兵器への浪費より自然災害に目を」 気候変動対策 怒る島国 国連総会一般討論

24日に米ニューヨークの国連本部で始まった一般討論では、気候問題で大国と小国の意識の差が浮き彫りになった=国連提供(共同)

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 国連総会は三十日、各国首脳らが重視する課題について演説する一般討論の最終日を迎えた。総会テーマの一つは「気候行動」、いわば温暖化対策の具体的な取り組みだ。危機感を募らせる小国や島国からは、これまでに大国の姿勢を問う声が相次ぐ一方、日本や米国は気候問題に言及すらせず、意識の差が歴然となっている。 (ニューヨーク支局・赤川肇)

 「これ以上、何を話し合うというのか。既に行動に移すべき時に来ている」。カリブ海の島国バルバドスのモトリー首相は気候変動問題から切り出し、身ぶり手ぶりを加えながら語気を強めた。

 海面上昇などの影響を受けやすい島国による問題提起をきっかけに、三十年前から気候変動対策を議論してきたと訴えるモトリー氏。「今なお破壊的な行為が続いている。炭素排出の責任国は何をしているのか? 気にならないのか?」

 超大型ハリケーン「ドリアン」が九月上旬に直撃し、高潮などで一部が壊滅的被害を受けたカリブ海の島国バハマ。ミニス首相は温暖化でハリケーンの頻度も規模も増していると訴え、「国の存在そのものが深刻な脅威にさらされている。原因は私たちではない」と被害者の立場を強調した。

 温暖化の原因とされる二酸化炭素排出量の上位五カ国が中国、米国、インド、ロシア、そして日本だ。

 このうち一般討論では、インドのモディ首相が使い捨てプラスチックを禁止する政策を紹介。中国の王毅国務委員兼外相は「きれいで美しい世界づくりに貢献するため、中国は義務を果たし、真の行動を伴った働きをする」と述べ、抽象的な物言いに終始した。ロシアのラブロフ外相は、国際テロや薬物の密輸などとともに気候変動を「最も喫緊の課題」の一つに挙げたものの、さらに掘り下げることはなかった。

 米ロを含む大国の大半が安全保障問題に一般討論の時間を割く中、マレーシアのマハティール首相が「戦争に備えて破壊兵器の開発にお金を浪費するより、気候変動とそれに伴う自然災害に目を向けるべきだ」と主張した。

 

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