東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 10月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

シリア国境 攻撃続く トルコ軍「民兵342人殺害」

11日、トルコ側の国境地帯からシリアに向かう戦車などの軍用車両=ロイター・共同

写真

 【カイロ=奥田哲平】少数民族クルド人勢力を排除するためシリア北東部に軍事侵攻したトルコ軍は十一日、国境沿いにある要衝の町二カ所の奪取を重視し、攻撃を続けた。国防省によると、トルコ兵士一人が戦死し、クルド系民兵組織三百四十二人を殺害した。事態悪化を受けた米国防総省は十一日、エスパー国防長官が十日にトルコのアカル国防相と電話協議し、攻撃停止を要請したと発表した。

 二カ所の町はラス・アルアインと百二十キロ離れたテルアビヤド。トルコ軍や協力関係にあるシリア反体制派が包囲している。両町はアラブ系住民が多数派を占め、二〇一一年に始まったシリア内戦で反体制派などが掌握したが、その後クルド系民兵組織「人民防衛部隊」(YPG)が支配下に置いた。

 トルコは「テロ組織」とみなすYPGを国境から排除し、三十キロの幅で非武装の安全地帯を設置する計画。当面は二カ所の制圧を目指すとみられる。

 シリア人権監視団(ロンドン)によると、これまでにクルド側で十七人、トルコ側で六人の市民が戦闘に巻き込まれて死亡。避難民は七万五千人に増えている。

 ロイター通信によると、トランプ米大統領は十日、トルコとクルド側の「仲介ができるのを望む」と記者団に述べた。エスパー国防長官もトルコのアカル国防相に対して「取り返しの付かない状況に陥る前に沈静化する方法を見つける必要がある」と攻撃中止を促した。

 トルコの軍事侵攻は米軍撤収が引き金になったとして、米議会や国際社会から批判を受けている。

 一方、トルコのチャブシオール外相と十一日に会談した北大西洋条約機構(NATO)のストルテンベルグ事務総長は「トルコほど不安定な地域に直面し、テロ攻撃に苦しむ加盟国はない」と軍事作戦に一定の理解を示した。ロシアに接近するトルコをつなぎ留める思惑があるとみられる。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報