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【国際】

平和賞にエチオピア首相 ノーベル賞 国境紛争終結で尽力

エチオピアのアビー・アハメド首相=ゲッティ・共同

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 【ロンドン=沢田千秋】ノルウェーのノーベル賞委員会は十一日、二〇一九年のノーベル平和賞をエチオピアのアビー・アハメド首相(43)に授与すると発表した。二十年余り続いた隣国エリトリアとの国境紛争を終結に導いたほか東アフリカ地域の平和と安定に向けた取り組みが評価された。 

 委員会は「平和、国際協力の実現に向けた努力、とりわけエリトリアとの国境紛争の解決に向けた、断固とした取り組み」を授賞理由に挙げた。

 エチオピアとエリトリアの国境紛争は一九九八年に始まり、戦闘激化で約三年間で十万人が死亡。二〇〇〇年代初頭まで断続的に戦闘が続いた。昨年四月に就任したアビー氏の呼び掛けに、エリトリアのイサイアス大統領が応じ、同年七月、和平が実現した。

 エリトリア、ジブチ間の国交正常化、ケニア、ソマリア間の領海争いの仲裁、スーダン国内の軍事政権と反体制派の交渉再開などにも尽力。委員会は、アビー氏がこの地域の和平と調和に「鍵となる役割を担う」と指摘した。

 政治犯の恩赦や野党勢力の合法化、政治への女性登用など、アビー氏が推進した内政改革の実績も評価された。ただ、自由で公正な総選挙はいまだ実現しておらず、民族紛争の悪化、難民の増加など課題は多い。

 授賞式は十二月十日、オスロ市庁舎で行われ賞金九百万スウェーデンクローナ(約九千七百万円)が贈られる。

<アビー・アハメド氏> 1976年8月15日、エチオピア南部オロミア州生まれ。社会主義体制末期に反政府勢力に参加。政権交代後の93年、国軍に入隊。2001年、マイクロリンク情報技術大卒。10年に下院議員当選。科学技術相やオロミア州副知事を歴任。18年4月、首相就任。 (共同)

 

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