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【国際】

韓国法相疑惑、攻防が激化 世論二分、双方が大規模デモ

12日、ソウルの検察庁近くで、チョ国法相を支持し検察改革を訴える集会=中村彰宏撮影

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 【ソウル=中村彰宏】韓国のチョ国(チョグク)法相の疑惑を巡り、検察改革を進める文在寅(ムンジェイン)政権と、疑惑を捜査する検察の攻防が続いている。検察はチョ氏の家族への聴取を本格化させ、チョ氏本人に対する捜査も視野に入れる一方、文氏の後押しを受けるチョ氏は検察改革に着手。チョ氏を支持する進歩派と辞任を求める保守派はそれぞれ大規模なデモを展開し、国民の分断も深まっている。

 娘の不正入学や家族ぐるみの私募ファンドへの不正投資など疑惑が続出する中、法相に就任して一カ月あまり。チョ氏は八日、検察の直接捜査の縮小を柱とする改革案を発表した。

 ソウル中央地検など三カ所を除いて特捜部を廃止し、「反腐敗捜査部」に改編。聴取は一日八時間以内に制限し、別件捜査の禁止なども盛り込んだ。チョ氏は「最後の瞬間まで最善を尽くし、検察改革にまい進する」と改めて決意を表明した。

 韓国の検察は捜査指揮権や起訴権など強大な権力を握り、国民の間では批判も根強い。盧武鉉(ノムヒョン)政権時に首席秘書官として検察改革を試み、頓挫した経験がある文氏にとっては悲願でもある。文氏は七日、「国民の意思は、検察改革が急務で切実だということだ」と述べた。

 一方で、検察はチョ氏への「包囲網」を狭めている。娘の表彰状を偽造した疑いのほか、私募ファンドへの投資に関わった疑いも持たれているチョ氏の妻を四度にわたって聴取した。一旦は棄却されたチョ氏の弟への逮捕状も再請求を検討。野党は「検察改革を語る資格はない」とチョ氏への反発を強める。

 世論も二分されている。進歩派と保守派がソウル市内でデモを繰り返し、互いが「検察改革を」「チョ国辞めろ」などと主張。進歩派側が先月二十八日に開いたデモの参加者を「二百万人」とすると、保守派側は今月三日の参加者を「三百万人」と発表して対抗。実際にはこれよりも少ないとみられるが、対立は激しさを増している。

 リアルメーターが十日発表した世論調査では、文氏の支持率は42・5%で就任後最低となり、不支持は55・0%で最高を記録。捜査がチョ氏本人に及んだ場合、「政権がレームダック(死に体)化する」との指摘も出ている。

 

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