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【国際】

施政方針演説できず 香港議会、民主派が妨害

 【香港=中沢穣、北京=坪井千隼、ワシントン=白石亘】香港政府などに対する抗議活動が続く香港で十六日、立法会(議会)が再開した。しかし、林鄭月娥(りんていげつが)行政長官は、民主派議員の抗議に妨害されて施政方針演説ができず、テレビやネットを通じて演説を公開する事態に追い込まれた。林鄭氏は演説で、抗議活動の要求に譲歩しない姿勢を強調した。

 抗議活動のきっかけとなった逃亡犯条例改正案を正式に撤回する手続きも行われる予定だったが、二十三日に持ち越された。

 立法会では、民主派議員がプラカードを掲げ、警察の暴力に対する独立調査委員会設置などを含む「五大要求」の実現や林鄭氏の辞任などを大声で訴えた。林鄭氏は数分しか演説できず、一時中断した約二十分後に演説を再開したが、再び妨害を受けた。開会から約三十分で議長が複数の議員に退場を求めるとともに、休会を宣言した。

 林鄭氏は映像での演説で、逃亡犯条例改正案が問題になって以来、約四百の集会やデモが行われ、千百人が負傷し、二千二百人が逮捕されたと明らかにした。さらに「香港を混乱と恐怖に陥れている」と非難し「法に基づいて暴力を抑え、社会秩序を早期に回復させる」と抗議活動に強硬姿勢で臨む考えを示した。

 施政方針では、不動産価格高騰などに対応するため公共住宅の供給拡大などの対策を打ち出した。また、学齢期の子どもへの補助金増額や、公共交通機関の値下げなどの方針も明らかにし、市民の不満解消に努力する姿勢をアピールした。

 この日は抗議活動が本格化してから初めての立法会の新会期となり、立法会周辺では厳重な警備が敷かれた。

 一方、米下院は十五日、中国が香港の自治を保証する「一国二制度」が守られているか検証する「香港人権・民主主義法案」を可決。検証結果次第では、香港が受けてきた関税やビザ(査証)などの優遇措置を剥奪する。香港での抗議活動に強硬姿勢を貫く中国政府に圧力をかける法案で、中国側は「断固たる反対」などと強く反発している。

 

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