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【国際】

英首相、離脱延期を要請 EUとの新合意案 議会、採決先送り

19日、ロンドンの英下院で演説するジョンソン英首相=AP

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 【ロンドン=藤沢有哉】英国のジョンソン首相は十九日、今月末の欧州連合(EU)離脱期限を三カ月延期するようEUのトゥスク大統領に要請した。EUと合意した新たな離脱協定案が同日までに英議会で承認されなかったためで、英国の延期要請は三回目。

 英国の離脱延期法は、十九日までに協定案が議会で承認されなかった場合、離脱延期をEUに要請するよう首相に義務付けている。ジョンソン氏は規定に基づいてトゥスク氏に離脱延期を求めたが、延期要請書簡は離脱延期法のひな型で署名もしなかった。

 さらに署名を入れた別の書簡も送り、離脱の批准に必要な協定の実施法整備などを今月末までに完了して、期限通りの離脱を目指す考えを強調。「さらなる離脱延期は英国とEU加盟国の利益、英国とEUの関係を損なう」と訴えた。

 英下院は十九日、新協定案の議会承認を実施法整備時まで保留する動議を賛成多数で可決、新協定案の採決を先送りした。

 英BBC放送によると、ジョンソン氏は週明けから実施法案の成立を急ぐ考えだが、最大野党・労働党は修正案提出などで抵抗する構え。ジョンソン氏が離脱延期に否定的な書簡をEUに送ったことで、離脱延期法との整合性を巡って司法が判断を示す可能性もある。

 離脱延期の実現には他のEU加盟二十七カ国すべての同意が必要で、EUに延期を拒否された上に、英政府の実施法整備が間に合わなければ、今月末に合意なき離脱に陥る。

◆「もう延期必要ない」欧州委員長と仏大統領

 【パリ=竹田佳彦】欧州連合(EU)のトゥスク大統領は十九日深夜、英国のEU離脱の再延期要請をジョンソン首相から受け取ったと明らかにした。

 トゥスク氏はツイッターで「どう対応するか、加盟国首脳とこれから相談する」と表明した。近く再度首脳会議を開くとみられるが、ユンケル欧州委員長は十七日、英国と取りまとめた新協定を踏まえ「もう延期は必要ない」と明言。フランスのマクロン大統領も「(EUが)これ以上の延期を認めることはないと思う」と述べた。

 EU側はこれまで、最後の瞬間まで離脱の交渉に応じる姿勢を示しつつ、延期には「正当で明確な理由が必要」と繰り返してきた。再度の延期には、ジョンソン氏が英議会での承認に向けた具体的な見通しを示すことが必要となる。

 

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