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【国際】

香港デモ 初の死者 大学生 催涙ガス避け転落か

 【北京=中沢穣】香港で三日夜から行われたデモの際に、駐車場から転落して頭部に重傷を負った男子大学生(22)が八日午前、死亡した。香港メディアが病院関係者の話として伝えた。六月から続く一連の抗議活動により死者が出たのは初めてとみられる。香港では今月二十四日に予定される区議選の立候補者が暴力を受ける事件が続いており、デモ参加者らの反発がさらに強まるのは必至だ。

 死亡したのは香港科学技術大二年生の周梓楽(しゅうしらく)さんで、四日未明に香港郊外の新界にある駐車場三階から約四メートル下の二階に転落した。頭部を打って意識がない状態で見つかり、病院に運ばれたが、危篤状態が続いていた。

 現場付近では三日夜からデモ隊と警察の衝突が続いており、周さんは警察の催涙ガスを避けようとして転落した可能性が指摘されている。香港メディアは、何者かが駐車場に向かう救急車の走行を妨害したとの疑いも報じた。

 香港情勢を巡っては、中国の習近平(しゅうきんぺい)国家主席が四日に香港トップの林鄭月娥(りんていげつが)行政長官と会談し、デモ隊に強い姿勢を見せる林鄭氏への支持を表明。林鄭氏は、普通選挙の実施などデモ隊の要求を拒む一方、デモ取り締まりを強化している。

 区議選の立候補者が暴力を受ける事件は親中派、民主派の双方が標的となっており、三日には男がショッピングモール内でナイフを振り回し、民主派の区議選候補者が耳をかみ切られる事件が発生。六日にも親中派の立法会(議会)議員で区議選に立候補していた何君尭(かくんぎょう)氏が男に刃物で胸を刺されて負傷した。

<香港の条例改正問題> 香港政府は4月、立法会(議会)に「逃亡犯条例」改正案を提出。犯罪人引き渡し協定を結んでいない中国本土や台湾などにも香港当局が拘束した容疑者の引き渡しが可能になる内容で、反対派は中国に批判的な活動家らが本土に引き渡される恐れがあると反発。6月12日には若者らが立法会を包囲し警官隊と衝突した。通信アプリで呼び掛けられた抗議活動は拡大し過激化。香港政府は9月4日、改正案の撤回を表明したが、デモ隊は普通選挙実現などを求め、抗議を続けている。

 

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