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【国際】

中国の香港介入、露骨に 覆面禁止法「違憲」を否定/警察トップ強硬派に交代

 【香港=中沢穣】抗議活動が長期化する香港情勢を巡り、中国政府による「香港の司法」に対する介入があらわになってきた。抗議活動の際にマスクなどで顔を覆うことを禁じる「覆面禁止法」では、中国の人民代表大会(全人代、国会に相当)が高等法院(高裁)の判断を否定。警察トップも強硬派にすげ替え、香港に高度な自治を認めた「一国二制度」は骨抜きにされようとしている。

 全人代の報道官は十九日、香港の高等法院が前日に覆面禁止法が香港基本法に違反しているとの判断を示したことに「強烈な不満」を示した上で、「全人代常務委員会のみが判断と決定ができる」と表明。その根拠として、覆面禁止法制定の根拠となった「緊急状況規則条例」は、一九九七年に全人代常務委員会の決定を経ており、香港基本法に合致すると主張した。

 中国では司法と立法、行政の三権を共産党が全て握っており、全人代の声明は香港独自の司法判断を許さず三権分立を否定した形だ。中国政府で香港を担当する香港マカオ弁公室も「全人代の権威に公然と挑戦した」と批判した。

 声明は「(全人代)代表の意見を検討している」と、高等法院の判断を覆す措置も示唆。香港政府は上訴する方針を明らかにしており、上級審の判断に圧力をかける可能性もある。

 一方、香港警察のトップについた〓炳強(とうへいきょう)氏はタカ派の人物として知られ、二〇一四年に民主化を求めた雨傘運動では運動鎮圧に大きな役割を果たした。トップ交代の理由は明らかにされていないが、「林鄭月娥(りんていげつが)行政長官の提案に基づく」(中国政府)としており、前任者が抗議デモを収束させられない責任を取らされた可能性もある。〓氏は十九日の記者会見で「不法のやからが香港の法治に打撃を与えている」と抗議活動に強硬姿勢で臨む考えを示した。

 十月下旬に開かれた中国共産党の重要会議、第十九期中央委員会第四回全体会議(四中全会)では、一国二制度の堅持にも言及しつつ、香港の司法や政府人事に介入していくことを決めた。

※〓は登におおざと

 

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