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【国際】

大規模システムでウイグル族を監視 中国当局の内部文書判明

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 中国政府が新疆ウイグル自治区でイスラム教徒の少数民族ウイグル族らを監視する大規模システム「一体化統合作戦プラットフォーム」(IJOP)を構築し行動を把握、恣意(しい)的な拘束や施設への大量収容を行っていたことが分かった。監視カメラ映像や携帯電話の中身などあらゆる個人情報を解析し、多数のウイグル族を潜在的「危険分子」としていた。

 共同通信が参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が中国当局の内部文書を入手。IJOP運用の指示が記されていた。ICIJは複数の専門家の検証を経て文書は真正と判断。米国が中国政府のウイグル族弾圧に対し圧力を強める中、人権侵害を裏付ける文書が明らかになり、国際的な非難の声が高まるのは必至だ。

 ICIJに加わる英紙ガーディアンに、英国の中国大使館は文書が「全くのでっち上げでフェイクニュース」と答えた。

 国際人権団体はIJOPがテロ撲滅の名目で人工知能(AI)による顔認証など最新技術を駆使して情報を収集、独自のアルゴリズム(計算手法)で標的となる人物を抽出すると指摘していた。

 「職業教育訓練センター」と称した収容所でウイグル語でなく中国語を使わせ、民族文化を事実上捨てさせている運営指針も文書で分かった。

 二〇一七年六月二十五日付の自治区共産党委員会の文書は、IJOPが同月十九〜二十五日に南部四地区で約二万四千人の「疑わしい」人物を特定したと記載。うち約七百人を刑事手続きで拘束し、約一万五千人を「教育と訓練」のため収容所に送った。

 IJOPは外国籍を取得したり、海外に渡航したりしたウイグル族も監視。一七年六月十六日付文書は、国外の新疆出身者を特定し、テロ関与の疑いがあれば「国境を越えた瞬間」に拘束するか、収容所に送るよう要請した。

 当局が問題視する携帯アプリを使った人物について同様の措置を指示した文書もあった。

 職業教育訓練センターの運営指針を記した一七年の文書は、脱走を防ぐため「生徒」の入浴や食事中も監視を要求。「心理的な矯正教育」を強調し中国語の授業徹底を命じた。 (共同)

 

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