東京新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 国際 > 紙面から > 12月の記事一覧 > 記事

ここから本文

【国際】

米仏 火花 NATO暗雲

3日、ロンドンで行われた首脳会談で、マクロン仏大統領(左)の話を仏頂面で聞くトランプ米大統領=AP

写真

 【ロンドン=藤沢有哉】北大西洋条約機構(NATO)の創設七十年を記念した首脳会議が三日、二日間の日程でロンドンで始まった。加盟国首脳は同日夜、エリザベス英女王がバッキンガム宮殿で主催した歓迎式で節目を祝ったが、式に先立っては米仏などの不協和音が露呈した。

 トランプ米大統領は、シリアを巡る米、トルコの対応からNATOを「脳死状態」と表現したフランスのマクロン大統領を「侮辱的だ」と非難した。両者はその後会談したが、マクロン氏は記者会見で「発言が大きな反発を招いたのは理解しているが、自分の発言を支持する」と強調した。

 トランプ氏は「脳死」発言への直接的な批判を控えたが、仏が米グーグルやアマゾン・コムなどの大手IT企業を対象に七月に導入したデジタル課税に関して「(話し合いで)問題が解決できなければ、関税を通じて行う」と仏製品への制裁関税を警告した。

 一方、マクロン氏はこの会見で、トルコが過激派組織「イスラム国」(IS)掃討作戦で米欧に協力したクルド人勢力を攻撃したことや、NATOが警戒するロシアから地対空ミサイルシステムを購入したことについて「どのようにしてNATOの一員であり続けるのか」と批判した。

 トランプ氏は、シリアで拘束されているフランスなど欧州出身のIS戦闘員の引き取りに話題が及ぶと、「良い戦闘員を何人かいらないか。あなたはみんなを引き取ることができる」と挑発。マクロン氏が「真剣にやりましょう」と反論する一幕があった。

 トルコのエルドアン大統領も「脳死」発言を巡ってマクロン氏を非難していたが、英首相官邸によると、両者は三日午後にジョンソン英首相、ドイツのメルケル首相とともに会談。シリアなどで「テロとの戦い」を継続する方針で合意し、一定の緊張緩和を図ったとみられる。

 四日は全二十九加盟国の首脳による会談があり、結束を示せるかが焦点となる。

 

この記事を印刷する

東京新聞の購読はこちら 【1週間ためしよみ】 【電子版】 【電子版学割】

PR情報