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【国際】

韓国大統領府 疑惑の連鎖 収賄事件もみ消し 市長選介入も浮上

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 【ソウル=中村彰宏】韓国大統領府が、文在寅(ムンジェイン)大統領の盟友だった故盧武鉉(ノムヒョン)元大統領の秘書を務めた柳在洙(ユジェス)・元釜山(プサン)市経済副市長の収賄事件をもみ消したとの疑惑が浮上し、ソウル東部地検は四日、大統領府秘書室を捜索した。家族の不正などで今年十月に辞任したチョ国(チョグク)前法相が関与した疑いもある。大統領府やチョ氏を巡っては、南東部・蔚山(ウルサン)市の市長選への介入疑惑もある。大統領府はいずれも否定しているが、来春に総選挙を控えた文政権に打撃になる可能性がある。

 聯合ニュースによると、柳氏は収賄容疑で先月末に逮捕されている。大統領府民情首席室は二〇一七年に柳氏の不正情報を得て、特別監察を行っていたが、上層部の指示で打ち切られたとの疑いがある。当時の民情首席室のトップをチョ氏が務めていた。

 四日の捜索は、検察が「軍事上の秘密が求められる秘書室は責任者の承諾が必要」として、資料の任意提出を受ける形で六時間に及び、大統領府報道官は「検察が国家の重要施設である大統領府を捜索したことは遺憾だ」と表明した。

 一八年六月の蔚山市長選でも、大統領府やチョ氏が与党系候補に有利になるよう野党系候補側近の捜査を警察に指示した疑惑も浮上。大統領府は四日、内部調査の結果を公表して否定したが、検察は捜査を進める。

 市長選は、現職候補で野党系の金起〓(キムギヒョン)氏と与党系の宋哲鎬(ソンチョルホ)氏の争いとなり、宋氏が当選。序盤は金氏が優勢だったが、金氏の側近が業者に便宜を図ったとして警察の捜査を受けたことで、宋氏が逆転した。人権派弁護士の宋氏は文氏と親交があり、宋氏が出馬した一二年の総選挙では、チョ氏が後援会長を務めた。

 韓国メディアによると、大統領府民情首席室の指示を受けた警察は、金氏の側近を捜査。側近は結局、選挙後に「嫌疑なし」となっている。高位公職者は民情首席室の情報収集の対象ではなく、検察は越権行為の可能性があるとみている。

 今月一日には、疑惑に関わったとされる民情首席室の元職員が死亡しているのが見つかった。自殺とみられ、検察が事情聴取する直前だったことから疑惑がさらに深まった。

 大統領府報道官は四日の会見で、死亡した職員とは別の職員が外部から情報提供を受けて警察に伝えたとして、「捜査を指示したことはない」と否定。死亡した職員とも「無関係と確認された」と主張した。

 一方、金氏は疑惑を受けて二日、選挙無効を求めて提訴する意向を表明した。

※ 〓は、火へんに玄

 

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