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【国際】

用水路建設に尽力 中村哲さん死亡 アフガン国家勲章

2016年11月、アフガニスタン東部ジャララバード郊外で、日本の技術を利用して整備された用水路の前に立つ「ペシャワール会」の医師中村哲さん=共同

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 【バンコク=岩崎健太朗】銃撃された中村哲さん(73)は三十五年前から、パキスタンやアフガニスタンで医療活動を続けていた。アフガンで干ばつによる水不足に苦しむ人々を目の当たりにし、用水路の建設支援に尽力。長年の功績が認められ、昨年、ガニ大統領から国家勲章を受けたほか、今年十月には名誉市民権を授与されていた。

 活動のきっかけは、一九八四年からのパキスタン赴任。難民キャンプなどの診療にも足を運び、その後は活動範囲をアフガンにも拡大した。両国で運営した診療所は最大十カ所以上に上る。

 アフガンが大干ばつに襲われた二〇〇〇年からは、荒廃して砂漠化した村の復興や、生活改善を目指した。土木や建設分野は素人だったが、井戸掘りや農業用水路の建設に自ら携わるようになった。

 各地の講演などでは、砂漠だった土地で稲作や果実栽培が可能になった経験を紹介。「戦争のことが伝えられることが多いが、食べ物がなくて命を落とす人が大勢いる。目の前の一人を救っていくことの積み重ねが、平和につながる」などと語っていた。

 

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