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【国際】

ウクライナ完全停戦合意 4カ国首脳 親ロシア派自治権 主張なお開き

10日、パリで共同記者会見に出席した(左から)ウクライナのゼレンスキー大統領、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、ロシアのプーチン大統領=AP・共同

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 【パリ=竹田佳彦、モスクワ=小柳悠志】ウクライナ東部紛争の収束を目指しパリで開かれたウクライナ、ロシア、フランス、ドイツの四カ国首脳会談は九日、ウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力との間で年内に完全停戦し、捕虜・拘束者の相互交換を実施することで合意した。ただ親ロ派支配地域の扱いをめぐる問題は棚上げとなった。ウクライナを分断した紛争の完全な終結に向けた道筋は一向に見えない。

 ウクライナのゼレンスキー大統領とロシアのプーチン大統領は初顔合わせとなった。首脳会談後に発表された共同声明では、政府軍と親ロ派勢力が対峙(たいじ)する地域では、来年三月までに双方が撤退。停戦を確実にするため、欧州安保協力機構(OSCE)による監視活動も強化する。四カ月後をめどに次の首脳会談を開催することでも一致した。

 一方で後ろ盾のロシアが求めていた親ロ派支配地域への自治権付与は、ウクライナ側との主張の隔たりが埋まらず、物別れに。前提となる東部地域での地方選挙の実施も決まらなかった。ウクライナ側がロシアとの国境管理の回復やロシア軍などの撤収が必要との立場を崩していないためだ。

 ゼレンスキー氏は会談後の会見で「(東部地域を示す)ドンバスと、クリミアはウクライナのものだ」と発言し、ロシアを強くけん制。これに対しプーチン氏は「紛争解決には直接対話が必要だ」と述べ、ゼレンスキー氏が親ロ派武装勢力と交渉するよう求めた。

 仲介役のマクロン仏大統領は会談後の記者会見で「非常に具体的な成果が得られた」と強調し、メルケル独首相も「取り組むべき課題は多いが、難問を解決しようとする意思を感じた」と評価した。

 一方、仏メディアは「意見の不一致をあらためて証明した」(AFP通信)、「政治的な進展がないまま対話を再開」(高級紙ルモンド)などと論評。最終的な和平までの難しさを指摘した。

 リベラシオン紙は、プーチン氏が仲介役のマクロン氏の顔をつぶさないよう欧州のパートナーに配慮を示しつつ、自身は一切譲歩せずに合意を達成したと指摘。ロシアにとって有利な枠組みを維持したとの認識を示した。

 

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