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【国際】

英世論、離脱賛否拮抗か 総選挙 離脱派、得票率は45%

13日、ロンドンの首相官邸前で演説するジョンソン英首相=ゲッティ・共同

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 【ロンドン=藤沢有哉】欧州連合(EU)離脱の是非が争点だった十二日の英下院選(定数六五〇)は、来年一月末の離脱を公約した与党・保守党が歴史的勝利で単独過半数を回復した。ただ、主な政党の得票率を比べると、離脱支持政党と離脱破棄や二回目の国民投票を訴える政党がほぼ拮抗(きっこう)。離脱への道筋は固まったものの、賛否は二分している。

 離脱実現を訴えた保守党は三百六十五議席を獲得したが、強硬離脱派の新党「離脱党」はゼロだった。英BBC放送によると、総投票数約三千二百万票のうち、両党の得票率は45・6%と過半数に届かなかった。一方、二回目の国民投票や離脱破棄を訴えた最大野党・労働党とスコットランド民族党(SNP)、自由民主党、緑の党の四党は計二百六十三議席だったが、得票率は50・3%だった。

 得票率では離脱の賛否が二分しているとみられる中、保守党大勝の背景には単純小選挙区制の選挙制度がある。各選挙区で一人ずつが当選する制度で、比例代表制と比べ各政党の得票は議席数に反映されにくい。

 選挙前の世論調査では、保守党は離脱支持層の七割超を固めた。一方の残留支持層は、労働党や自民党などで分散。英サリー大のサイモン・アッシャーウッド准教授(政治学)は「労働党や自民党が残留支持票を奪い合う中、離脱支持票が集まり保守党がリードした選挙区が相次いだ」と分析。さらに「小選挙区制には、社会的な状況と政治的結果が一致しにくい問題点がある」と指摘した。

 一方、ジョンソン首相は十三日、エリザベス女王から組閣の命令を受け、所信表明演説を行った。来年一月末のEU離脱を改めて強調し、残留支持層に「この政権は、あなたたちがEU諸国に抱く共感などを無視しない」と呼び掛けた。

 

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