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【国際】

「韓国は扶養家族ではない」 米、駐留費負担増を要求

ポンペオ米国務長官らの米紙への寄稿やハリス駐韓米大使の対応を批判的に報じた18日付の韓国主要紙=共同

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 【ワシントン=金杉貴雄、ソウル=境田未緒】米国のポンペオ国務長官とエスパー国防長官は十七日付で米紙に連名で寄稿し、韓国に「同盟国であって扶養家族ではない」と在韓米軍駐留経費の負担増を迫った。米政権の中枢が連名で同盟国への要求を寄稿するのは異例で、背景にはトランプ大統領の強い意向がある。だが、韓国では世論の反発を招いており、深刻な対立に発展しつつある。

 米政権は日本にも在日米軍駐留経費負担の大幅増を要求し、協議を予定している。米韓協議は、日本にも大きな影響を与えそうだ。

 両長官は十七日付のウォールストリート・ジャーナル紙への寄稿で「韓国の負担は現在、米軍駐留の最も直接的な費用の三分の一だけ」と指摘し、これは「全体の一部でしかない」と不満を表明。「米国の貢献は『米兵駐留』のコストを大きく上回り、米国の納税者にとって大きな負担だ」と強調し、米韓は主権を持つ同盟国で「韓国は世界の経済大国で自国防衛に一層貢献すべきだ」と要求した。

 二〇二〇年以降の駐留経費を巡って、米側は昨年の負担額の五倍以上となる年五十億ドル(約五千五百億円)を韓国に要求。協議は難航し、両国間の協定は昨年末に期限切れを迎えた。

 両長官が異例の寄稿で負担増を求めたのは、トランプ氏の強い意向があるためだ。トランプ氏は、大統領選に向け「米国民の負担を減らした」と実績をアピールしたい狙いがある。

 一方、韓国では反発の声が広がっている。

 韓国は一九年の在韓米軍駐留経費交渉で、米国からやはり大幅引き上げを要求され、越年した二月に8・2%増の約千十億円で合意。同時に協定の期限は五年から一年に短縮された。

 駐留経費は、韓国人従業員の賃金や軍事建設費などの枠組みで交渉が行われてきたが、米国側は爆撃機などを朝鮮半島に巡回させる演習費なども負担するよう迫っているという。

 韓国外務省は「協議は従来の枠組み内で行わなければならない」と主張。韓国政府内では「五倍をふっかけて二倍に引き上げようという戦略なのでは」との声も聞かれる。

 昨年十一月の世論調査では、大幅な負担増について七割近くが「在韓米軍が縮小されても反対」と回答。特に文在寅(ムンジェイン)政権の支持層で米国への反発が大きい。四月の総選挙を控え、文政権は安易な大幅引き上げを容認できない状況だ。

 

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