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【国際】

武漢、事実上の封鎖 中国新型肺炎 公共交通を停止

 【北京=坪井千隼、パリ=竹田佳彦】中国湖北省武漢市を中心に、新型コロナウイルスによる肺炎の感染が拡大している問題で、武漢市は二十三日、市外に向かう鉄道駅や空港を一時閉鎖し、市内の公共交通機関を停止すると発表した。市内への人の流入や、市民が武漢から出ることを制限する。これ以上の感染拡大を封じ込めるため、武漢市全体を事実上封鎖し、隔離する非常措置に踏み切った。 

 市によると、同日午前十時(日本時間同十一時)から駅や空港の閉鎖を開始。市内の公共バスや地下鉄、フェリーなど公共交通機関の運行も停止した。市は市民に対し、「特別な事情がなければ、武漢から出てはいけない」とする通達を出した。

 これまでの感染はいずれも武漢市民や市への訪問者と、その接触者ら。衛生当局は「現在は感染の初期段階であり、武漢市内で感染を食い止めることが何より重要だ」としており、事実上の封鎖措置を決めた。周先旺(しゅうせんおう)市長は、中国国営新華社のインタビューに「武漢全市は、戦時状態に入った」と話した。

 中国国営メディアなどによると、二十二日までに中国で五百七十一人の感染を確認。死者は十七人で、全員が武漢市を含む湖北省の患者となっている。

 武漢市は人口一千万人を超える中国内陸部の大都市。ホンダやイオンなど日系企業約百五十社が進出し、在中国日本大使館によると、武漢には約五百五十人の邦人が滞在している。これまでに邦人が感染したという情報はないという。

 一方、世界保健機関(WHO)は二十二日、世界各国で感染が広がる新型コロナウイルスによる肺炎について専門家による緊急委員会を開いた。「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に該当するかを協議したが結論に至らず、二十三日に再び委員会を開く。

 テドロス事務局長は記者会見で「結論を出すにはもっと情報が必要だ」として、引き続き中国当局などに情報提供を求めた。

◆成田発直行便 全日空欠航へ

 全日本空輸は二十三日、新型コロナウイルスの肺炎の影響による中国・武漢市の空港停止に伴い、同日夕方の成田発武漢行きの便を欠航する予定だと明らかにした。二十四日以降の運航は未定で、状況を注視するとしている。成田と武漢を結ぶ路線は一日一往復運航している。

 国土交通省によると、全日空便を含め、国内の空港と武漢を結ぶ便は、成田、関西、中部、福岡の四空港で週計三十八往復ある。

 春秋航空日本では、成田−武漢線に乗務する客室乗務員が二十二日から機内でマスクを着用。要望があれば乗客にも配布した。

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◆渡航危険度を2に引き上げ 外務省

 外務省は二十三日、新型コロナウイルスの肺炎が発生した中国・武漢市の感染症危険情報について、不要不急の渡航の中止を促す「レベル2」に引き上げたと発表した。これまでは四段階の危険度の中で一番低く、渡航に注意を促すレベル1だった。武漢市以外の中国はレベル1を維持した。

 西村明宏官房副長官は記者会見で、WHOの緊急委員会や中国の状況を注視し、感染拡大防止へ万全を期すと強調。外務省は最新情報の入手や感染予防に努めるよう呼び掛けた。

 

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