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【国際】

新型肺炎 食用の野生動物が感染源か 当局の専門家が指摘 武漢・上海で家禽の販売禁止

23日朝、上海市内の食品市場で、家禽コーナーの閉鎖前に、ニワトリなどの購入に訪れる市民=白山泉撮影

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 【上海=白山泉】中国湖北省武漢市で発生した新型コロナウイルスによる肺炎を巡り中国の保健当局の専門家は、タケネズミやアナグマなど食用として市場で売られていた野生動物が感染源の可能性があると指摘した。こうした影響で、武漢市や上海市などが生きた家禽の販売を禁止するなど当局は感染拡大の抑え込みに必死になっている。

 二十三日朝、春節の長期休暇に入る前日とあって上海市内の食品市場の家禽コーナーには大勢の客が訪れ、生きたままのニワトリやハトを注文していた。女性客は「いつもここを利用しているので、閉鎖される前にたくさん買いに来た」と話した。

 この市場では重症急性呼吸器症候群(SARS)が二〇〇二〜〇三年にかけて流行して以来、食材を生きたまま売ることが禁止されていたが、昨年五月に再開されたばかり。新型肺炎の流行を懸念して、上海市政府は同日午後に再び家禽コーナーを閉鎖するよう通知を出した。

閉鎖された中国・武漢の海鮮市場=17日(共同)

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 「いつも通りにぎわっているよ」。ある店主(43)はニワトリの羽をはぎながら威勢よく話したが、いつ再開するかは見通せない。同じ店に立つ妻(40)は「年末に肺炎がはやり、参っている」と商売の先行きを心配している様子だった。

 生きた家禽の販売休止を決めたのは、武漢市のほか上海市や江蘇省無錫市、安徽省合肥市、河南省など。当初の発症者の多くが海鮮市場に売られている野生動物から感染した可能性があることから、同様に生きたまま家畜を販売する家禽市場も厳しく取り締まった。

タケネズミ=新華社・共同

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 広東省や貴州省など中国南部では珍しい野生動物を食べる「野味」の習慣がある。感染源として疑われている、竹を主食とするタケネズミもその一つ。SARSの感染を媒介したとされたハクビシンも食用として売られていたが、野生動物の取り締まりは難しいのが現状だ。

 中国の短文投稿サイト「微博」上には武漢市にある海鮮市場の野生動物の価格表とみられる写真が出回っている。生きたタケネズミは一匹八十五元(約千三百六十円)で、処理してあるものに比べて価格は五倍以上。貧困地区では収入を上げるために養殖する人もおり、習近平指導部が掲げる「脱貧困」政策の一端を担っている。

 

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