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【国際】

中国、孤立回避に躍起 新型肺炎拡大受け活発外交

10日、マスク姿で北京市内の施設を視察する中国の習近平国家主席=新華社・共同

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 【北京=中沢穣】中国政府が、新型コロナウイルスの感染拡大にともなう国際イメージの低下に神経をとがらせている。国際的に孤立しているとの印象が国内に広まれば、政権の求心力にも影響しかねない。世界保健機関(WHO)から引き出した中国擁護の発言を最大限に利用し、国際社会に向けて新型肺炎への対応の正しさを訴えている。

 王毅(おうき)国務委員兼外相は十五日、ドイツ・ミュンヘンで開催中の「ミュンヘン安全保障会議」で演説。王氏の訪独は、新型肺炎の影響で実現を危ぶむ見方もあったが、新型肺炎対策をめぐる中国の取り組みを国際社会にアピールするために強行した。

 中国は二〇〇二〜〇三年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)への対応をめぐり、対応の遅れや情報隠しなどが国際社会から激しい非難を浴びた。新型肺炎でも同様の批判がくすぶるが、習近平(しゅうきんぺい)政権はSARSの二の舞いだけは避けたい。王氏は十四日、ロイター通信に「(新型肺炎への)われわれの対応は極めて適切で迅速だった。WHOも同じ結論を示している」と強調した。

 王氏の念頭にあるのは、WHOのテドロス事務局長が北京で習国家主席と会談した際に「中国は速やかに有効な措置をとった」と称賛した発言だ。習政権はこの発言を錦の御旗に活発な外交を展開している。

 中国外務省によると、習氏はインドネシアやカタール、マレーシアなどの首脳と電話協議し、「WHOや各国が中国の取り組みを認めている」と繰り返した。入国規制などをエスカレートさせないようにクギを刺し、国際的な人の往来や貿易への影響を最低限にとどめたい考えがうかがえる。

 しかし中国国家移民管理局によると、約百三十カ国が中国人に対して何らかの入国規制を実施している。米国など一部の国は中国を訪れた外国人の全面的な入国禁止措置を取っており、習氏はトランプ米大統領との七日の電話協議では「合理的に対応してほしい」と過剰反応に再考を求めた。

 

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