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【国際】

イラン保守強硬派 大勝 国会議員選 全議席の7割獲得

 【カイロ=奥田哲平】イラン国会議員選(定数二九〇)で地元メディアは二十三日、反米保守強硬派の獲得議席が七割を超え、大勝することが確実になったと一斉に伝えた。選挙管理当局は中間開票結果を公表。投票率は前回選の62%を下回る42%で、一九七九年のイスラム革命以降、過去最低に落ち込んだ。

 ファルス通信の非公式集計によると、保守強硬派が約二百議席を占め、最大選挙区の首都テヘラン(定数三〇)も独占した。ロウハニ大統領の支持基盤だった改革派は十七議席にとどまり惨敗した。ロウハニ師は厳しい政権運営を強いられそうだ。

 テヘランは保守穏健派と改革派の大票田で、四年前の前回選では議席を独占。だが、今回は事前審査で多くの候補者が不適格とされたために棄権した市民が多く、投票率は26%にとどまった。

 旅行会社経営者(51)は本紙に「政府や国会には何の権限もなく、結局は最高指導者が決めると市民は悟った。選挙自体に意味がない」と語った。

 保守強硬派はかねて二〇一五年に欧米などと結んだ核合意に懐疑的で、今後は外交面でも政権への圧力を強めるとみられる。ロウハニ師は二十二日にオランダ外相と会談し、瀕死(ひんし)の危機にある核合意が「中東地域と世界の利益に役立った」と強調し、欧州連合(EU)との関係強化を訴えた。

◆外交「欧米以外の関係強化を」

保守強硬派政党の選挙事務所で、取材に応じるアブルファジル・アムーイ氏

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 イラン国会議員選で躍進した、ガリバフ元テヘラン市長が率いる保守強硬派政党から出馬し、当選を確実にしたアブルファジル・アムーイ氏が投票前の二十日に取材に応じた。アムーイ氏は、イラン核合意をめぐり、英独仏が国連のイラン制裁復活に道を開く「紛争解決手続き」を発動させれば、「イランの反発は激しいものになる」と欧州をけん制した。

 アムーイ氏は二年前まで在日本大使館書記官で、退官後に党外交政策委員会事務局長。米国の核合意離脱に伴う制裁が当面続くとの前提で、中ロやインド、周辺国との貿易拡大に経済回復の活路を見いだす考えを表明。中でもシリア内戦などを通じて軍事的影響力を強めたイラクからシリア、レバノンをつなぐ地域を「安全保障同盟から『ビジネス回廊』にする」と述べた。

 核合意については「破棄する考えはないが、イランの要求を満たしていない。欧州側が何をするかで次の措置が決まる」と強調。イランは米国への対抗措置として核合意が定めた制限を破ってウラン濃縮などを進めるとの見通しを示した。 (テヘランで奥田哲平、写真も)

 

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