中川鋭之助賞

 東京新聞は、日本の舞踊界発展に貢献した中川鋭之助氏の功績を顕彰し、若手ダンサーの育成に資するため「中川鋭之助賞」を制定します。
 賞は年1回、1名に対して贈り、受賞対象は日本の舞踊界で活躍し、近年国内あるいは国外で優れた業績をあげ、今後さらに飛躍が期待されるバレエまたは現代舞踊の若手ダンサーです。同一人の重ねての受賞はありません。受賞者は東京新聞が委嘱する選考委員若干名と東京新聞関係者の協議により決定します。
 受賞者には賞状、トロフィー、賞金10万円が送られます。トロフィーは持ち回りとし、受賞者は翌年の授賞式までに返還、代わりにレプリカを受け取ります。
 中川鋭之助賞選考委員会は、東京新聞が委嘱したバレエ、現代舞踊の舞踊家、舞踊関係者若干名及び東京新聞舞踊関係者で構成します。賞の決定は合議による全会一致とします。
 選考会開催に先立ち、参考として東京新聞は候補者について舞踊関係者にアンケートを求めます。選考会で特に優秀な新人が見当たらない場合、当年の「中川鋭之助賞」は見送りとします。

第28回 阿部裕恵さんが受賞

歴代受賞者
阿部裕恵さん

 日本の洋舞界で活躍する若手ダンサーに贈られる「第二十八回中川鋭之助賞」(東京新聞制定)の選考会が開かれ、牧阿佐美バレエ団の阿部裕恵さんが選ばれた。
 阿部さんは一九九五年、宮城県生まれ。「着実に進境を示し、今後さらにプリンシパルダンサーとしての活躍が期待される」と評価。

受賞者インタビュー

阿部裕恵さん

 主演舞台が新型コロナウイルスの感染拡大により相次いで中止を余儀なくされた。
 「いろいろな経験を積むのに(年齢的に)大事な時期だと思うが、たくさんの公演が中止になってしまうのは悔しい」と心情を吐露する。一方で「そんなときに、このような賞をいただけて背中を押してもらった」と話す。
 4歳のとき、アイススケートショーを見たのがきっかけで、バレエ教室に通い始めた。踊りに夢中になり、小学校入学前にはバレリーナになると心に決めたという。
 2016年に牧阿佐美バレエ団に入団、翌年には「ドン・キホーテ」で主役デビュー。以後、着実に主演舞台に立ってきた。昨年亡くなった恩師の牧阿佐美さんには、テクニックとともに「普段の生活や性格も踊りにでてくる」と教えられた。
 「先生が目指していたバレエを踊るところまでは達していないが、表現に深みのあるダンサーになりたい」と言葉に力を込める。
 休日は岩盤浴やマッサージでリフレッシュ。体形維持には「好きなものを食べて、食べ過ぎたら動く感じ」と屈託なく笑った。 (安藤篤人)

2022年3月22日・東京新聞

歴代受賞者

第1回 吉田 都さん 第2回 下村 由理恵さん
第3回 酒井 はなさん 第4回 小嶋 直也さん
第5回 宮内 真理子さん 第6回 志賀 三佐枝さん
第7回 佐々木 大さん 第8回 上野 水香さん
第9回 山本 隆之さん 第10回 島田 衣子さん
第11回 川野 眞子さん 第12回 平山 素子さん
第13回 島添 亮子さん 第14回 齊藤 拓さん
第15回 寺島 ひろみさん 第16回 永橋 あゆみさん
第17回 福岡 雄大さん 第18回 青山 季可さん
第19回 瀬島 五月さん 第20回 米沢 唯さん
第21回 米沢 麻佑子さん 第22回 奥村 康祐さん
第23回 碓氷 悠太さん 第24回 井澤 駿さん
第25回 木原 浩太さん 第26回 木村 優里さん
第27回 水城 卓哉さん 第28回 阿部 裕恵さん